山口県下松市・光市・熊毛町
虎ケ岳〜烏帽子岳〜茶臼山
(414m) (412.4m) (348.9m)


三つの山を歩くアップダウンの多い縦走路は登りがいのある素晴らしい尾根歩きを楽しめる

茶臼山から烏帽子岳と虎ケ岳への尾根展望 大谷山から茶臼山展望



今日は楽しみにしていた光市・熊毛町・下松市の三市町にまたがる虎ケ岳・烏帽子岳・茶臼山の三山の縦走をする。
天気も登山日よりの雲ひとつなく、われわれを待ってくれているが如しである。Aさんと待ち合わせて一台の車を降松神社奥の下山口に置き、登山口の渓月院へ向かう。

渓月院から尾根に登ってまずは虎ケ岳へ縦走、そして更に西に進み烏帽子岳に。ここまでが約1/3の行程。ここから長い尾根道を登り下りしながら茶臼山へと向かい、北西にターンし茶臼山から大谷山の尾根を歩いて吉原川沿いの林道に下った。

県道下松田布施線を殿山にある小川沿いを南に道をとり、門前橋を渡って渓月院の前の駐車場に車をとめる。

渓月院から登り虎ケ岳へ
渓月院は曹洞宗中国薬師霊場23番札所でシイの森に囲まれ、渓流が流れる山中に位置し、かつて、毛利元就が沼城攻撃のための仮陣屋を設けた場所として知られておりなかなかいい雰囲気のお寺である。

この寺の左端に登山口はあり、案内板もちゃんと設置され、これに導かれて左斜面の樹林の中にはいる。
この登山道は平成10年の虎年にちなんで虎ケ岳への登山道として整備されたそうでまだ新しいようである。
立派な登山道は大きくつづら折れに曲がりながら登っていくと尾根にでる。しかし雑木に覆われて展望は全くない。

尾根に登るといよいよ縦走の始まりで道は南西に向けて進み、すぐに三角点があるはずだったが見落としてしまった。
とごこでも見るような雑木やシダのなかの道を進むと「渓月院」の案内板を過ぎ、やがて周りが開けた送電鉄塔に到着。
ここは「石嶽展望台」とある。なるほど送電線に沿って北西側と南東側が切り開かれて、特に北西側の展望はなかなか素晴らしい。

ここから「虎ケ岳」への案内板に導かれて少し進むと、左手から道が合流する。これが「周防旭」コース。
稜線の縦走路は、ちょうど熊毛町と光市の境となっておりアップダウンを繰り返しながら尾根の北側に三角点のあるピークに着くが三角点へは道はない。

さらに少し進むと左手から樹林のなかに「観音寺」コースが上がっている。
展望のない雑木林のなか、気持ちのよい緩やかな登り下りを右に左に道をとりながらさらに進むと、再び左側から「定常寺」コースが合流する。

道のほとりに山に行くとよく見る「こなつ」さんの案内プレートがあり目を引く。ここから登り返したピークからは周りが開け久しぶりに展望があるがあまり良く見えるとまではいかない。
これを下った所で今度は北側右手に「常安寺」コースが合流。立派な真新しい案内標識が設置されていた。

ここから一旦ピークに登ると前方に虎ケ岳の山頂が目前に望め、これを下って登り返すと前方に周りを切り開かれた虎ケ岳山頂に着く。
南北がすっかり刈られて展望はなかなか素晴らしい。北側は左手に下松市街から前方下に熊毛の町並み、そして熊毛烏帽子岳・物見ケ岳・蓮華山・竜ケ岳、遠くに金峰山・平家ケ岳などが一望。南側には左手に琴石山から前方に島田川と光市街、その向こうには瀬戸内海が広がっている、そして西側にはこれから登る烏帽子岳も一望できる一大展望台である。


登山口の渓月院(この寺の左側に登山口あり) 渓月院登山口の案内板
整備された登山道が続く 尾根道に出ると道の周りにシダも現れる
・・・・・・・・・・
渓月院への案内板が 送電鉄塔のある石嶽展望台
展望台北側の展望(左下松市街、前方熊毛町町並と熊毛烏帽子岳、右に蓮華山・竜ケ岳など)
・・・・・・・・・・
縦走路の虎ケ岳への案内板 周防旭コース分岐(左周防旭、真直ぐ虎ケ岳)
尾根道は明確で分かり易い 雑木林の中を進む
観音寺コース分岐(左観音寺、真直ぐ虎ケ岳) 観音寺コース分岐案内板
いくつもの緩やかなピークが続く よく整備された縦走路
定光寺コース分岐(左渓月院、前定光寺、右虎ケ岳) 定光寺分岐案内板
よく見るこなつさんのプレートがここにも 定安寺コースを登ったピークは明るく展望がある
ピーク展望地からの瀬戸内海の見える南側展望 小さな登り下りの多い尾根道
常安寺コース分岐(左渓月院、右虎ケ岳、手前常安寺) 常安寺コース分岐案内板
虎ケ岳前のピークへの尾根道 虎ケ竹手前のピークからは虎ケ岳山頂が目に入る
虎ケ岳山頂
虎ケ岳山頂北側展望(左から下松市街、熊毛烏帽子岳と熊毛町の町並み、蓮華山・竜ケ岳など)
虎ケ岳山頂南側展望(左から琴石山、前方に島田川と光市街、瀬戸内海など)
・・・・・・・・・・
金峰山展望 四熊ケ岳展望
蓮華山・竜ケ岳展望 琴石山・石城山展望
烏帽子岳展望


虎ケ岳から烏帽子岳へ
山頂の展望を堪能し、虎ケ岳から下ってさらに尾根道を進むと次のピークの「一の越」を過ぎて小さなピークをもうひとつ越えると最後の急登。ここにはロープが設置してある。

行き着いたところが尾根が3つに分かれた「烏帽子分れ」に到着。茶臼山への縦走路と烏帽子岳への分岐でたくさんの案内標識が設置されている。
ここで今日初めてこの山に登る8人のグループに出会う。どうやら我々と同じ茶臼山に向かうようだ。

ここはまずは烏帽子岳に登って、その後茶臼山に向かうこととし、右に道を取って約4分程樹林のなかを登ると烏帽子岳山頂に到着する。

ちょうど熊毛町と下松市の境にあり、この山頂からの視角は虎ケ岳よりは狭いが、麓の町並みと下松市側の緩やかな台地状の山々、そして熊毛烏帽子岳などが望める。
三角点はというと、な・なんと二つあるではないか。良く見ると古い三角点の上だけが新しい三角点の横に並べられていたのには驚かされた。
そして、山頂からは西に向けて道が続いており鷲頭山へと続いている。


・・・・・・・・・・
ここから烏帽子岳にもいくつかのピークを越える 烏帽子分れ手前ピークへの急坂にはロープも
烏帽子分れ(左虎ケ岳、右茶臼山縦走路、手前烏帽子岳) 烏帽子分れの案内板
烏帽子山山頂 二等三角点が二つも!?
烏帽子山頂北側展望(右から下松市街と山並み、熊毛町並と熊毛烏帽子山など)


烏帽子岳からロングコースを茶臼山へ
烏帽子岳から再び「烏帽子分れ」迄戻り、右側の縦走路に道をとり一旦南に下る。既に先程のグループは出発したようでここにはいなかった。
小さなピークを越え「二段スロープ」をさらに下ると「妙見のコル」。ここから左に道が分岐しており妙見の滝20分とある。

依然として樹林の中の道で展望はなく、急坂を登り返して最初のピークに着く。途中8人グループを抜くが、ここからはいくつものピークを越えるアップダウンの始まりである。2月というのになんだか4月くらいの暖かさでこの登り下りは結構厳しい。
登り切った次の小ピークの下りからは少し前方が開けて次のピークが目前に見える。そしてその右遙か遠くに初めて茶臼山が小さく姿を見せてくれる。

再び樹林の中にはいり、登り返すと左側の展望が開けており「新山乗越」とある。木が切り払われておりなかなか良い眺めが広がっている。ここが308mピーク。
鷲頭山への尾根を左に見ながら稜線を登ったり下ったりが続く。タヌキが多いのかため糞が至る所で見られる。所々で茶臼山が望めるがなかなか近づかない。

変わった植物はないものかと、まわりをキョロキョロしながら歩いていたのだが、植物の方はありきたりの物ばかりで特に目立ったものは見られない。木の実と言えば残念ながらここまでソヨゴが見られただけ。と思っているとなんと足下にコクランの葉がいくつもあるではないか。
さらに進むと今度は足下に多数のヤブコウジとマンリョウが赤い実をたくさんつけておりやっと少しは目を楽しませてくれた。

どこまでも続く変化のない登り下り。ピークを越えるとすぐに下って次のピークが待っている。
葉山が近づきその手前の鞍部に着くと左から「浅江貴布祢」コースからの道が登っている。そして、少し先でこれまた左に「宝光寺」コースに下る道が、さらにその向こうの右手に「鷲頭山・中宮」コースへの道が分岐しているまさに山の交差点である。

ここからは道がロープのついた急登となり、これを登ると登山道の真ん中に四等三角点のある葉山の山頂に到着する。地図には名はない。周りの草が刈られており眺めも少し見えるのでここで昼食とする。

ここからもまだまだ茶臼山は遠い。いくつものピークを越えていかなくてはならず、結構標高差も大きそうだ。
一旦下って登ると「弥迫ケ平」なるところに着く。ここからは葉山とそれに続く尾根道、そして光の町並みを望むことができるなかなか良い所である。
明るい尾根道が続き、次のピーク付近からは再び葉山と光市街地の展望が望まれる。
一旦樹林にはいり、下り斜面になると前方に茶臼山の全容が望めるものの、まだその前に二つのピークが立ちはだかっている。

鞍部に下ると薄暗い樹林の中になんとアオキが赤い実をたくさんつけており、考えて見ると下界でもこの実の時期。
ここからは登りが続く。珍しくリョウブばかりの樹林帯を通過。鞍部から二つ目のピークに着くと、やっと茶臼山頂を眼前に見ることができ、あと一踏ん張りで山頂である。
一旦下って登ると茶臼山尾根道に合流。ここが「茶臼分れ」でここから右に道をとりしばらく明るい尾根道を登ると360度開けた茶臼山頂にやっと到着する。

茶臼山頂からの展望は素晴らしい。これまでの疲れを一気に吹き飛ばしてくれる。誰が置いたのか真新しいベンチが置いてある。そしてその後ろには今にも潰れそうな古いベンチも。
ここで初めて西側の下松・徳山の市街地や海岸線・瀬戸の島々が見渡せる。そして東に目を転じると、今日歩いて来た烏帽子岳への稜線が一望できるが虎ケ岳から東は尾根の向こうに隠れて見ることはできない。
展望を楽しむためにここで大休止することに。途中で追い抜いたグループ8人組もやがて登って来た。賑やかな会話が始まるがここまで登って皆満足した様子。


・・・・・・・・・・
二段スロープにある茶臼山への縦走路案内板 最初の最低鞍部妙見コルにある妙見之滝分岐案内板
最初のピークに登るとまた次のピークが待っている 鞍部に下ると樹林のなか
ピーク下りから初めて姿を見せた遙か遠くに見える茶臼山の展望
308mピークに向けてひたすら歩く 308mピークまでの縦走路は結構明るい
新山乗越 新山乗越案内板
308mピーク付近の石杭 さらにまだまだ続く縦走路
縦走路の所々ではシダの明るい道もある こんなとこにコクランの葉が
倒木も結構多いが縦走路はよく整備されている ヤブコウジの実
マンリョウの実 縦走路には所々にこのような案内板が
葉山手前ピーク下りからの葉山とこれに続く尾根を通して茶臼山の展望が
・・・・・・・・・・
浅江貴布祢コース分岐(左烏帽子岳、右茶臼山、前浅江貴布祢) 浅江貴布祢分岐案内板
宝光寺コース分岐(左宝光寺、真直ぐ茶臼山、手前烏帽子岳) 宝光寺・鷲頭山中宮分岐案内板
中宮コース分岐(左茶臼山、前中宮、右烏帽子岳) 葉山へのロープのついた急登
三角点のある葉山山頂(ここで昼食) 腹ごしらえも済んで、いざ大きなアップダウンの縦走路へ
弥ケ迫平からの葉山展望(右から葉山、東側ピーク・光市街地など)
・・・・・・・・・・
弥ケ迫平 弥ケ迫平付近の縦走路
ピークから茶臼山展望(大分近づいたがまだ二つピークが待っている)
茶臼山まであと一つのピークを残した手前のピーク付近 アオキの実
茶臼山への最後の鞍部付近の縦走路 縦走路から茶臼山尾根合流(茶臼分れ、右茶臼山)
茶臼山尾根道を登る 茶臼山山頂
茶臼山頂東側展望(右から遠くに蓮華山、烏帽子岳・虎ケ岳の稜線、千坊山・光市街など)
茶臼山頂西側展望(右から笠戸島・下松市街・太華山・周南市街・大平山・四熊ケ岳など)


茶臼山から吉原へ下山
ゆっくりと休息したのでそろそろ下りの準備をする。グループ組が送電線保守道から下松に下るということで南に向けて出発と同時に、我々も北の大谷山尾根に向けて出発進行。
この稜線がまたアップダウンが多い。展望はなく雑木林のなかの道が続く。おっとシュンランが既に花芽を出している。
木間から大谷ダムが望めるようになると大谷山山頂に到着する。左側が少し広くなって伐採されており展望が開けている。今登った茶臼山が既に遙か遠くに見える。そして、三角点はちょうど登山道の真ん中に鎮座。
ここからは樹林のなかを下って行くと左に「大谷ダム」分岐があるが、我々は降松神社の南吉原林道の谷筋に下るのでそのまま真っ直ぐに道をとる。
北側のピークの左を巻いて緩やかな登り下りを繰り返し次のピークとの鞍部で右に曲がり、植林のなかに入ると「松ケ坪」の案内板がある。これにしたがって進むと次の最後のピークを緩やかに登って下る。途中右手が開け鷲頭山尾根が開けるが、直ぐに樹林の中に入り道なりに進むと竹藪を通って前方が開けると松ケ坪登山口に出る。入口には「茶臼山ハイキングコース」の古びた案内板が設置してある。

左を見ると林道が寺迫方面から上がっているようであるが、ここは反対側の吉原谷に向け右に道をとる。
再び山道となるが周りは昔は人が入って農作業をしていたような人の臭いを感じる。やがて竹藪を越えると前方が開けイノシシ柵を越えると田園風景が広がり吉原川沿いの林道に到着する。

長い道のりであったが気持ちの良い山歩きができ、この縦走路を走破した達成感にすっかり満足した。
思ったほど疲れも感じることなく、本当に楽しい山歩きの一日であった。


・・・・・・・・・・
大谷山への登山道 大谷山尾根道もよく整備されている
大谷山山頂 登山道の真ん中にある大谷山三角点
大谷ダム分岐(左大谷ダム、右松ケ平、手前茶臼山) 大谷ダム分岐案内板
シュンランの花芽 ピークの右斜面トラバース道
ピーク鞍部で右曲がって下る 登山道沿いにある松ケ坪への案内板

下山道から鷲頭山展望
落ち葉で埋まった山の斜面を下る 孟宗竹の中を下る
松ケ平登山口 登山口にある案内板
竹藪を抜ける
竹藪から出ると田圃の横に 吉原川沿いの登山道取付(右坂道を下る)
あまり距離があり過ぎてGPSトラックでは字が読めない




 [ルート&タイム]

 渓月院登山口(70m)
  ↓0:11
 稜線(100m)
  ↓0:21
 岩嶽展望台(290m)
  ↓0:02
 周防旭コース分岐(295mm)
  ↓0:19
 観音寺コース分岐(305m)
  ↓0:12
 定光寺コース分岐(300m)
  ↓0:14
 定安寺コース分岐(380m)
  ↓0:09
 虎ケ岳山頂(414m)
  ↓0:18
 烏帽子分れ(380m)
  ↓0:04
 烏帽子岳山頂(412.4m)
  ↓0:03
 烏帽子分れ(380m)
  ↓0:10
 妙見のコル(315m)
  ↓0:22
 新山乗越(308m)
  ↓0:53
 浅江貴布祢・宝光寺・中宮分岐(290m)
  ↓0:03
 葉山山頂(323.0m)
  ↓0:07
 弥迫ケ平(280m)
  ↓0;34
 茶臼分れ(340m)
  ↓0:03
 茶臼山山頂(348.9m)
  ↓0:29
 大谷山山頂(276.0m)
  ↓0:11
 大谷ダム分岐(190m)
  ↓0:07
 尾根鞍部右折れ(140m)
  ↓0:12
 松ケ坪登山口(95m)
  ↓0:06
 吉原林道取付(50m)

 (注)標高・所要時間は概略参考 
 


2004. 2.20