島根県匹見町・広島県廿日市市
  寂地山〜額々山広高山
(1327m) (1279m) (1271m)



最高の天気と気持ちの良い季候の中、バライテイに富んだコースで自然を満喫

額々山からの寂地山展望 広高山への登りから額々山展望 額々山下山道から広高山展望



久しぶりに雲ひとつない青空が広がり、気温もちょうど良い最高の登山日より。
今日は小川谷から寂地山・額々山・広高山を目指して登る。

まずは、登山口からホン谷沿いに沢を詰めて東大沼ケ原に向かう。寒気の訪れとともに道の周りは立派な霜柱が続き、落ち葉の上は白くなっている。
思ったより沢の水は多く、晩秋の訪れとともに広葉落葉樹は全て葉を落として雪のない冬景色と化しており、周りの眺めも一段と良くなっていつもと違った世界を見ているようだ。
沢沿いの道はいつ歩いても気持ちがよい。
東大沼ケ原の広大なブナ林を中心とする空間はいつものことながら別天地だがやや寂しさを感じさせる。

中津川源流の柱からは2次林となりイボタノキの群落に覆われた中を通って杉林を抜けると吉和冠山への登山道との三叉路に出る。
今日の目的は冠山ではないので右に道をとり、一旦鞍部に下って登り返すと松ノ木峠からの尾根道の三叉路へ。

寂地山に向けて右に進むと、な・な・なんとオオヤマレンゲの自生地に立派なロープの柵とともに立て看板がいつの間に。この夏はなかったから最近だろう。
山口県のレッドデーター1A類だそうである。そう言えばこの木は広島県には結構あるが山口県ではこの山くらいしかないので尾根の左の山口県側を保護したのであろう。

さらにブナ林の続くるんるんロードの尾根道を進むと右手に冠山も見える。今の時期だからこそか。後冠山への道をやり過ごして更に進むと左手には羅漢山もくっきりと。
そうこうしている内に寂地山頂に到着。登山者はいない静かな山頂である。ここには三角点はないが、立派な山頂標識、小さな祠とベンチがひっそりと立っている。


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登山口からいざ出発 ホン谷の沢は雨の降らない今も水は豊富
沢沿いの踏み跡を登る 残り少ないフウリンウメモドキの実
東大沼ケ原のブナ林はすでに冬景色
気持ちの良い広大な東大沼ケ原
霜柱の芸術
今日は霜柱がいっばい 霜柱の造形美
枯草についた霜柱
日陰には雪も
邪魔なキハダの切株、黄色の層の役目は? 島根県側尾根のオオヤマレンゲにはなんと保護柵と案内板新設
ブナの多い県境尾根縦走路
縦走路から吉和冠山も望める 縦走路のブナも今は丸裸
尾根道のブナ林
縦走路から羅漢山展望 道が広くなると山頂も近い
寂地山頂へのブ林
今日は静かな寂地山頂


小休止の後、来た道を少し戻って額々山への分岐を左に道をとる。
下るにしたがい周りは何の変哲もない二次林の低木の雑木林から杉林に変わる。植林は手入れもされておらず荒れ放題、これなら自然林のままにしておけば良かったのにと今更ながら思う。
おっと、この辺りでは見たことのない常緑の木があるぞ。写真を撮って帰って確認したらヒメモチだった。備北の山では花をつけたこの木を見たことがあるが、図鑑を見ても日本海側には多くてこの辺りには少ないようだ。

陰気な杉林の中を鞍部に下って登り返すと前方に大きな岩が通せんぼ。
東よけ岩だが、ここは左に回り込んで岩の間を登っていくと直ぐに額々山の山頂に到着する。
三角点は最高部より少し下った所に鎮座している。そして山頂からは南側がちょうど開けており今来た寂地山とその稜線が一望できるが眺めはこれだけ。


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額々山への分岐も木の葉がなく見違えるよう 下るに従い陰気な杉゙林が続く
この辺りにしては珍しいヒメモチが
山頂手前の東よけ岩が前方をふさぐ
岩の左の間を登って通過 額々山三角点は少し低い所の尾根に
額々山頂
額々山頂からの唯一の展望寂地山


展望を楽しんだ後、尾根道を北に約100m進むと右に下る踏み跡がありこれを下って広高谷に向かう。
ここからは急坂が続くが、一昨日雨が降ったせいか足下もぬかるんで滑りやすく要注意。二次林の雑木林に覆われているが、木の葉は落ちて見通しも良いので助かる。
木間からはこれから行く広高山や冠山も望める。さらに少し下ると十方山から恐羅漢山・天杉山などがくっきりと見える。今の時期だからこその眺めであろう。
所々踏み跡が薄いところもあるがテープが見え易いので楽だ。夏場だとこうはいかないのではなかろうか。

小さな沢を二つ横切った後、三つ目の沢に沿って下っていく。周りの木も少し大きくなってキハダの高木にはたくさんの実がついている。
前方に沢が目に入るようになると広高谷だ。沢の左岸に下ると右岸から三葛からの道が続いている三叉路に到着する。


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額々尾根を北に行くと広高谷への分岐が 広高谷へは急な下りが続く
下山道の木間からの吉和冠山 下山道の木間からの広高山
下山道から十方山・恐羅漢山展望
道は湿って滑り易い 最後は沢に沿って下っていく
キハダには実がいっぱい 広高谷の沢道に合流


ここから右に道をとり、沢の左岸に沿って踏み跡をたよりに登っていく。
ミズナラの高木の上にツルウメモドキが巻き付いて実を着けている。中には既にはじけて赤色を見せているものもありかわいらしい。
ここから広高山への取付きまでが結構長い。沢の流れは澄んで美しく周りの景色と相まって素晴らしい世界をつくっている。

しばらく沢沿いを進むと一旦沢から離れ小さなピークを越えて再び沢が下に見えてくる。小さな滝も多くちょっと寄り道したくなる気分である。
坂道を下って沢を渡るが、水はひんやりとして気持ちがよい。

沢の右岸沿いに進むと前方にミズナラの巨木が現れ圧倒される。こんな大きなミズナラは安蔵寺山のナラ太郎以来で、自分にとってはその大きさに次ぐものでありナラ次郎と呼ぶことに。
そして、この辺りは昔の人の匂いが残っているところである。ワサビ田の跡らしきものもあり、更に進むと倒壊した小屋の跡など昔の人はこんなところまで入って生活の糧としてきたのであろう。

途中沢は二分するが、左の沢に沿って進むと左岸に渡り、沢も小さくなって沢の中を歩くようになる。
しばらく進んで沢の左岸から雑木林にはいり広高山と対峙する南のピークとの鞍部に到着する。


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広高谷の沢の流れ 沢沿の踏み跡にしたがって登る
沢の左岸の踏み跡を
一旦沢から離れて樹林の中を 沢の支流を渡りさらに進む
ツルウメモドキも実をつけている
沢を渡って右岸を登る
やや小さくなった沢は右岸を登る
これはすごいミズナラの巨木、安蔵寺山のナラ太郎に次ぐナラ次郎か
沢沿いの踏み跡を辿る
沢を渡って左岸に 再び沢を遡上する
サワダツの実(ツリバナは種5個だがこれは4個) かわいいオトコヨウゾメの実
沢も小さくなって沢の中を行く 沢から外れ広高山と南ピークコルへ
広高山への分岐、左へ


ここから広高山には左の山頂に向けて急な坂道を直登すればよい。
ササに覆われた雑木林は葉が落ちて明るくて気持ちが良い。振り返ると後冠山から寂地山への稜線、そして額々山が木間から一望できる。
ササ床は山頂近くまで続き後冠山分岐を過ぎると緩やかな道となり大きなブナも現れる。
左手には安蔵寺山の稜線が続く。そして額々山との間にはっきりと特徴のある十種ケ峰とその右に青野山も望むことができた。
倒木等を除けながら進むと、ササに覆われた山頂らしくない山頂の広高山に到着。
前方左が開け大神ケ岳から赤谷山の稜線が目の前に一望できる。そして右手には木間を通して冠山も。


広高山への急登はササヤブが続く中を登る
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広高山登山路からの寂地山展望 広高山登山路から額々山展望
山頂手前尾根道の左手に安蔵寺山の稜線が目前に望める
山頂手前尾根道 広高山頂の木間から吉和冠山が望める
広高山の山頂はササに囲まれて狭く山頂らしさは今ひとつ
広高山頂展望は大神ケ岳・赤谷山が


あまり長居する山頂ではないので早々に下山開始。一旦少し戻って分岐している踏み跡を左の後冠山に向けて道をとる。
こちらの下りはあまりヤブっておらず歩き易い。アシウスギが多く雪の重みに耐え兼ねて根曲がりしているものもある。
一旦下って再び登り小さなピークを二つ越えるとボーギのキビレ。
この辺りにくると大きなブナも再び目に入るようになり、そしてまたまたミズナラの巨木が、ナラ三郎と命名しておいた。
頭上を見上げると、ブナの木にはクマ棚も見られ夏にはクマさんものんびりとブナの実を食べていたのであろう。


後冠山・広高谷分岐、ここは間違わないよう左の踏み跡に下る
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歩き易い下山道 アシウスギが多い
尾根に沿ってふたつのピークを越える ブナの木にはクマ棚も
大きなブナも多くなる 本日第二のミズナラの巨木、ナラ三郎
ホーギノキビレで左に分岐した踏み跡を下る


ボーギのキビレからは左に下る踏み跡があるので、今日はこれちらを通って登山口に下ることとする。
ブドウゴヤ谷の南斜面に沿って歩き易い踏み跡を下っていくと、朝登ったホン谷の登山道に合流。
そのまま往路を歩いて登山口無事到着する。


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ブドウコヤ谷の南側支尾根の斜面に沿って下る 結構明確な踏み跡が続く
小川谷登山道に合流 再び登山口へ帰還


 [ルート&時間

 登山口
  ↓0:35
 吉和冠山分岐(1230m)
  ↓0:12
 松の木峠分岐(1260m)
  ↓0:50
 寂地山(1337m)
  ↓0:02
 額々山分岐(1330m)
  ↓0:30
 額々山(1279m)
  ↓0:40
 広高谷(1020m)
  ↓0:40
 広高山支尾根鞍部(1140m) 
  ↓0:35
 広高山(1271m)
  ↓0:25
 ボーギのキビレ(1170m)
  ↓0:15
 ホン谷登山道分岐 
  ↓0:05
 登山口

 (注)時間及び標高は参考値


2003.11.23