広島県西城町
立烏帽子山・烏帽子山・吾妻山
(1,255.8m)       (1,223.1m)      (1,238.8m)


2003.10.26
ブナで埋もれた稜線歩きと山頂からの展望を満喫できる山々

池の段からの立烏帽子山 出雲峠からの烏帽子山 烏帽子山からの吾妻山



県民の森に一泊したが、あまり十分な睡眠もとれないまま朝を迎えた。
出発点は立烏帽子駐車場。この駐車場まで六の原から道はあるが、時間をかけてあまり面白くない林道とササ尾根歩きは避け、ちょっと手抜きをして一気に車で立烏帽子駐車場まで登って比婆山の核心部へと歩くこととした。
今日はここから立烏帽子山・池の段・御陵・烏帽子山・大膳原・吾妻山・池の原へのコースをたどることに。

比婆山連峰最高峰の立烏帽子
相変わらずの曇り空のなか、まずは比婆山の案内板のある立烏帽子山駐車場から取付き立烏帽子山に向けて出発進行。
早々にブナの歓迎を受けるが、残念ながらすでに葉は落ちて紅葉はない。急登をジグザグに登っていくと比婆山連峰最高峰の立烏帽子山頂。展望は南に竜王山、北西に池の段程度であまり良いとは言えない。
三角点はなく山頂らしくない山頂だったが、最近最高点に「立烏帽子山1,298m」と書いた立派な標識が立てられた。これでやっと山頂らしくなったのかな。


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烏帽子駐車場の取付 急な立烏帽子山への坂道が続く
すでにブナの紅葉は終わっている 登山道のある北東斜面はブナ林
立烏帽子山頂にも立派な看板が立った 立烏帽子山頂からの龍王山はシルエット


草紅葉と展望の池の段
下りは池の段に向けて西斜面を下る。登りと違ってこちらは昔すっかり伐採されたので低木の草原と言う感じの中の荒れた道を下っていく。ホツツジが多く赤く色づいて美しい。
昔、山小屋のあった鞍部に下り、再び池の段へ原っぱを登る。さすがに遅くまで咲いていた草原の草花もすっかり陰をひそめて、最後の花リンドウだけが花を添えている。
池の段山頂の展望は360度であるが、今日は今にも空から雨が落ちそうで少しガスってあまり眺めも良くない。
ただ池の段の三角点はというとこの尾根を約100m南に行ったところだが今日はパス。早々に御陵への下りに道をとる。


立烏帽子山南西側下山道からの池の段 立烏帽子山からの下山道は足場も悪い
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池の段との鞍部から見た立烏帽子山 池の段三角点への道
池の段から御陵・烏帽子山・六の原展望


歴史を感じさせる御陵
池の段からの下りの足場はいつものことながらガレてあまり良いとは言い難い。下るにしたがい樹林帯に入って展望もなくなり少し道も緩やかになる。
サワフタギの美しいルリ色の実が目立つようになり所々にブナも顔を出し始める。
一旦下って少し登って再び下ると立烏帽子駐車場から立烏帽子山・池の段の巻き道と合流。
ブナを見ながら少し下るとおっぱら越の鞍部。ここから六の原の県民の森に下る道が合流しているが、この道も途中から林道に出るのであまり好きではない。
道は登りに変わり素晴らしいブナ林のなかを御陵に向けて尾根伝いに進む。気持ちの良い落葉広葉樹林である。天気はいまいちだが、森林浴を満喫しながらの山歩きはなんとも言えない。
道がやや平坦になると一部雑木林を通って再びブナ林に。右に六の原への下山道(六の原に下るのであればこの道が一番お勧め)を過ぎるとイチイの神木と言われる門栂の大木が登山道の真ん中に鎮座。
これを過ぎると御陵手前から左に太鼓岩や産子の岩戸への道があるので足を伸ばしてみる。この道はこれらの岩を見てぐるっと廻って再び尾根道に出て約50m戻ると御陵山頂に着く。
伊邪那美命の墓と言われている御陵は神聖な雰囲気だが、この中には入れないようちゃんと鎖が張られてブナとイチイの木が茂っている。
そしてその周りには多くの登山者が丁度昼時とあってそれぞれに休んでいた。


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おっぱら越への下山道にはブナも現れる 気持ちのよい紅葉落葉樹林の中の道を行く
ミズナラの巨木 御陵へのバイパス道と合流
六の原からの登山道と合流 さらにブナ林を登って行く
ここの素晴らしいブナもすでに紅葉は終わっている
御陵手前の登山道にある門栂
産子の岩 御陵


賑わう展望の烏帽子山
我々は展望もないこの雑踏を避けて烏帽子山で昼食にすることとし更に先に進む。
登山道の周りは県内有数のブナ林だけに素晴らしいの一言で堪能できる。
なだらかな道が終わると下りにかかり鞍部までブナを楽しみながら下る。
鞍部からは右に六の原、左に大膳原への道が分かれているが真っ直ぐ進んで烏帽子山への登りにかかる。
途中山頂への左・右ルートの分岐辺りから雑木林に変わり、右ルートを登るとしばらくで右手東方面の展望が開ける。足下には春にはアカモノの多い所で一部狂い咲きも。
そして、広々とした平らな草原に出ると烏帽子山山頂に到着だ。
なんと登山者の多いこと。ツァーも結構出ているようで山頂はまさに満員御礼である。
我々も早々に待ちに待った昼食とする。
山頂からの展望はほぼ360度だ、天気がよいと大山まで望めるところだが今日はちょっと霞んでダメ。ここから見る毛無・伊良谷・牛曳山は少し出雲峠側に下ったところが一番見晴らしが良いのでそこまで行って見る。そして吾妻山を見るには山頂西の岩の上が一番だ。
素晴らしい眺めだが、やはり少し曇りがかっているのは残念至極。だが、まあこの位なら良しとしておこう。


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ブナの巨木
   
ブナの根元の穴からブナを見る
烏帽子山山頂は大にぎわい 烏帽子山頂からの御陵の紅葉展望
烏帽子山頂から毛無山・伊良谷山・牛曳山の展望
烏帽子山頂から吾妻山と後ろに猿政山・高野毛無山展望
烏帽子山頂からこれから行く大膳原と吾妻山展望


広大な大膳原から展望の吾妻山
大膳原に下るには山頂を少し南に戻って急なガレた西斜面の坂道を下る。周りは二次林の雑木林でブナはもうない。
単調な道を下って一旦鞍部に出ると横田町の馬木への分岐に到着し一時休憩。
たくさんのマユミがピンクの実を付けている。ツノハシバミの木があるので特徴のある実を探したが見つからず。
ここからは少し登ると大膳原。かわいいキッコウハグマがまだ咲いている。相変わらずリンドウはこれでもかこれでもかと顔を出す。
大膳原は広々とした草原で気持ちが良い。後ろを振り返ると美しく紅葉した烏帽子山の稜線が一望できる。
多くの家族連れがこの原で楽しんでいる。前方に吾妻山を見ながら広いこの山上の草原を横切るのだが所々に木の実や残り花もあって退屈しない。サワフタギも多くルリ色の実がもぶれついてまるでブルーの火がついたよう。
やがて吾妻山の裾野に着くとブナ林が現れて三叉路に、ここを真っ直ぐ行くと南の原を通って池の原へのバイパス道だが、ここは右に道を取って吾妻山への坂道を登る。
低木帯となると周りが開けて右手に比婆山連峰を見ながら登って行くようになり眺めも最高。
リュウノギク・ビッチュウフウロ・アキノキリンソウ・ホソバノヤマハハコ等の残り花がまだ見られ、ここにもアカモノの狂い咲きがあった。
尾根に着くともうひと踏ん張り。山頂はというとこれまたなんと満員御礼。
この山の展望も素晴らしい。大膳原を通して見る紅葉した比婆山の稜線はなかなかのもの。猿政山や福田頭も大分近くに見えるようになった。


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烏帽子山からの下山道は足場が悪い 下山道の周りは二次林の雑木林
馬木への分岐 広々とした大膳原
大膳原から見た御陵の紅葉
大膳原からの吾妻山
ブナが現れると南の原への道と吾妻山への分岐 吾妻山の斜面を登っていく
次第に周りの木々も低くなって展望が開ける 吾妻山の稜線に合流
吾妻山山頂
吾妻山頂から大膳原と烏帽子山・御陵・池の段・立烏帽子山展望
猿政山・高野毛無山展望 福田頭展望
吾妻山の南への稜線 池の原の展望


ファミリーも楽しめる池の原
雑踏を避けて早々に下山開始。
ゴロゴロとした石が多く歩き難い道である。一旦平坦となって再び下るがここから階段となるが、段差が大きく歩幅が合わないので膝の悪い人には応えそうな道が続く。
これが終わると池の原の園地に入り、ここまでくれば後は楽勝。よく整備された草原の中を好きなように歩いて国民宿舎まで下る。
振り返ると黄金色に輝く吾妻山の稜線が美しい。
今日の行程はこれにてジ・エンド。秋の比婆山連峰をしっかりと楽しませてもらった2日間であった。


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池の原への下山道 下山道から吾妻山の稜線の紅葉
下山道から池の原の紅葉 池の原の園地に下る
池の原の園地からの吾妻山展望


 [ルート&時間

 立烏帽子山駐車場(1195m)
  ↓0:15
 立烏帽子山(1299m)
  ↓0:20
 池の段(1275m)
  ↓0:20
 おっぱら越(1230m)
  ↓0:30
 産子の岩戸分岐(1260m)
  ↓0:10 太鼓岩・産子の岩戸 
 御陵(1264m)
  ↓0:20
 烏帽子山(1020m)
  ↓0:25
 馬木分岐(1020m) 
  ↓0:25 大膳原
 吾妻山分岐(1130m)
  ↓0:30
 吾妻山(1238.8m)
  ↓0:50
 池の原(1010m)

 (注)時間と高度は参考値



山の草
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ドライフラワーのイワショウブ ツルリンドウの実
オオカニコウモリ アキノキリンソウ
リンドウ キッコウハグマ
ビッチュウフウロ ホソバノヤマハハコ
狂い咲きのアカモノ リュウノギク
ツチグリ

山の木の
ホツツジ オオカメノキ
サワフタギ アクシバ
コマユミ マユミ
サワフタギの実群
コマユミの実群
ミヤマハハソ アキグミ
フウリンウメモドキ ケヤマハンノキ