広島県佐伯町湯来町 西大峯山・大峯山 (1,009m、1,039.8m)


2003. 9.21
気持ちの良い樹林の中の尾根歩きと山頂からの360度の素晴らしい展望を堪能ができる山

八畳岩から大峯山頂岩場を望む



昨日とうって変わって青空の広がる良い天気。涼しくて山登りにはもってこいの登山日よりである。今日はグループで大峰山塊を西側のオオネントウ・西大峯山を通って縦走する。

出発点は佐伯町の津田から北に進み助藤と上川上への道の三叉路の虫道から。少し助藤側に歩いて右手の廃道から取り付いてまずはオオネントウのピークを目指す。
この道も今は道としての機能を無くしているが、昔はこの辺りにもいくつもの家屋があって生活道路だったのであろうが、すでに荒廃して草が覆い茂って荒れている。残った周辺の石垣が在りし日の人の臭いを留めているに過ぎない。
谷を奥に進むと周りは植林地となり、踏み跡をたよりに少しづつ高度をかせぐ。桑原氏の本によるとこの谷はホンタク谷とか。
途中から踏み跡も消えるが下草も少なく歩き易いのでそのまま谷を詰めて登ると雑木林のオオネントウの南西側の支尾根に出る。ここから木間越しに遙か彼方に大峯山頂がチラリと顔を覗かせる。
尾根を左に道をとり尾根に沿って適当に道を選んで登って行くとオオネントウの山頂に到着。杉林と雑木の混在しているササの中に四等三角点(点名:横路)と標柱が立っているが周りは全く展望はない。


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虫道の町道を少し歩いて廃道に取り付く 廃道は草に覆われて先の方は荒れている
山道に入ると植林のなかの踏み跡を行く 踏み跡のない足場の悪い谷筋を登ると谷は狭まって支尾根に
支尾根は歩きやすい雑木林 登るにしたがい低いササ床の雑木林に
オオネントウの山頂が近くなると植林が多くなる 植林と雑木が混在したオオネントウの山頂
ササの中に四等三角点が鎮座しているオオネントウ


ここから東の大峯山へは稜線に沿って北西に曲がって尾根道にある大小5つのピークを越えて行くことになる。
緩やかな坂道が続くが、雑木林の踏み跡は薄いものの思いのほかヤブっておらず歩き易い。
道中、周りにはシロモジの木が極端に多いのには驚く。この木は県南西部の山には多いがここもその延長範囲か。
尾根には雑木林が広がり所々で植林の中も歩く。今日は汗もかかず気持ちの良い尾根歩きが続く。下って登ると最初のピーク。少し下って登り返すと二つ目のピーク。ヤブを漕ぐという程のこともなく尾根に沿って歩けばよいのでルンルン気分でどんどん進む。
珍しく岩の多い場所に着くが桑原氏の本でもここに岩を示している。
なだらかな登りを進むと通称西大峯山山頂に到着。ここにも四等三角点(点名:崇峰山)と標柱がササの中にちょこんと立っており、山頂らしくなくて周りの展望はここも全くなし。


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西大峯山にはササ床に雑木の中の尾根を進む 稜線唯一の展望、西南方面がチラリと
町標の三角点だって?こりゃあ何? 二つのピークを越え周りに岩がたくさん見られるところに
明確な踏み跡はないが迷うようなことはない ササがないと歩き易く、どんどん進む
西大峯山頂の四等三角点と標柱(三角点は右中に見える)


ここからは一旦大峯山との鞍部である「西のた」に向けて緩やかに下る。
この西大峯山からは尾根がちょうど湯来町と佐伯町の境となり境標がところどころに立っている。ササと風通しの良い落ち葉の林床が入れ替わりに続くが、どちらかと言うと湯来町側に植林が多く手入れはほとんどなされておらず杉林も哀れに見える。
下るに従い倒木も多くなり、次第に植林と雑木に覆われて踏み跡を頼りに下っていくようになる。鞍部手前では倒木だらけで潜ったりまたいだり。さすがに鞍部は樹林に覆われて薄暗く足下も湿って陰気な雰囲気である。

登りにかかりアセビの林を通過すると再び雑木のササ道と歩き易い開けた林床が交互に続き、すぐに小ピークに到着。さらに次の963mピークに向けて少し下って緩やかに登っていく。
道は所々でササの勢いも強くなり胸位までササで覆われて先を行くには足下の踏み跡を確認しながら歩く必要がある。
963mピークを下り始めるとやっと目の前に大峯山の山頂が望める。
これまでの尾根道の周りの木々は、やはりシロモジが一番多く見られ次がリョウブ・アセビ、そしてタカノツメ・クリ・コナラ・ヤマボウシ・コバノミツバツツジ・イヌシデ等、ブナやミズナラも所々で存在を誇示するが如く顔を出す。目立ったのはアオハダの大きな木、たくさんの赤い実をつけて立っていた。
虫道から尾根に出てから展望もない似たような感じの景観の中を歩くこと約3時間、前方が突然開けると大峯山の三角点に出る。ここも全く展望なし。二等三角点が狭い広場に立っており、右に上川上に下る道が続いている。
少し進むと小田多方面への下り道が左にあるが、ここは真っ直ぐちょいと進むと広い八畳岩の上に着き、やっと南側の展望が開ける。
時間も丁度お昼時、お腹もそろそろ泣きそうなので待ってましたと昼食をとる。
この山の山頂はと言うと、ここより見上げた岩の上。ここまで来たからには山頂に登らねばと、さっそくこの岩の上に登ると風が強くて吹き飛ばされそう。
ここには山頂の案内標識と360度の展望が待っていた。今日は台風のおかげで霞もなく珍しく遙か遠くまで良く見える。今日通った西大峯山に至る尾根もはっきりと確認できる。
北に臥竜山・十方山を初めとする芸北の山々。西に吉和冠山から羅漢山、そして三倉岳もくっきりと。南に瀬戸内海から沿岸部の山々。東に広島市街からその後ろに連なる山々、目を左に転じると東郷・阿弥陀山まで、素晴らしい眺めをじっくりと堪能。


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ひこばえのたくさん出たシロモジとリョウブの林は歩き易い ササ床の雑木林も踏み跡はちやんとある
ピークから前方に大峯山が望める
こんなところは歩き易い 所々で踏み跡はササで埋まる
大峯山三角点と上川上下り分岐(前方西大峯稜線、左下り) 小田多方面の下り分岐(前方三角点、右下り)
大峯山頂の岩場
歩いてきたオオネントウから西大峯山の稜線展望
南側展望(大野権現山・船蔵山・野貝原山・極楽寺山、広島の市街と瀬戸内海の島々が一望)
西側展望(西大峯山の後ろに羅漢山・三倉岳・勝成山・河平連山・経小屋山・大竹市街等が望める)
北側展望(天上山・湯来冠山・小室井山、そして後ろに芸北の山々から女鹿平山・吉和冠山等が続く)
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羅漢山展望 吉和冠山展望
臥竜山・深入山展望
三倉岳展望 東郷山・阿弥陀山展望


下りは上川上への道をとると、すぐに植林の中の急な坂道となる。これでもかこれでもかと長い階段が続く。
一旦雑木林に出るが、再びすぐに植林の中に入り味気ない。道は滑りやすいので要注意。
なだらかな道となったら登山口は近い。
前方が広がり案内標識のついたコンクリート壁で囲まれた給水塔が現れると取り付きに出る。さらに進むと別荘地の登山口。この中を下って行くと上川上のバス停のある駐車場に到着する。

このルートはヤブらしいヤブはほとんど無く歩き易い。虫道から西大峯山までは踏み跡はあまりはっきりしていないが、西大峯山から大峯山までは踏み跡も分かり易くテープも多い。要は尾根を外さないように歩けばまずはあまり苦労せずに楽しめるコースである。秋はシロモジの黄色が映えてさぞ美しいことであろう。

H15.11.26注記]
ohanamixさんから虫道からオオネントウまでの道について下記の報告を頂きましたので参考にして下さい。
オオネントウ山頂からから虫道には「上部が赤い境界標識に従って歩いていたら、容易に谷に降りることが出来ました。注意してみると、境界標識は登山口から頂上まで道沿いにあります。ただ、尾根に出たあたりで笹に隠れて見つけにくくなっていますので注意が必要です。テープで示した印は古くて途絶えるところがありますが、境界標識は続いていますので、今度登られる方はそれを利用するといいと思います。」


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植林の中の階段はいやというほど続く とごまで下っても植林の中で味気ない
給水塔の横の取付に下る 別荘地上部の登山口


 [ルート&時間]

 虫道町道三叉路(620m)
  ↓0:05
 廃道取付(610m)
  ↓0:50
 オオネントウ支尾根(810m) 
  ↓0:18
 オオネントウ山頂(874m)
  ↓0:27
 岩群(945m)
  ↓0:16
 西大峯山頂(1009m)
  ↓0:17
 鞍部(905m)
  ↓0:45
 大峯山三角点(1039.8m)
  ↓0:02
 大峯山頂(1040m)
  ↓0:40
 休憩所(750m)
  ↓0:20
 給水塔横取付(580m)
  ↓0:02
 登山口(560m)
  ↓0:08
 駐車場(510m)

 (注)時間・標高は参考値



山の
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キバナアキギリの残り花 モミジガサはまだ健在
2本しか見なかったオオバショウマ ハンカイソウも2本だけ
綺麗な朱色はオトコヨウゾメの実 色づいたネジキの実
赤い実がもぶれ付いて綺麗なアオハダの実
花も残り少ないママコナ これももはや終わりのアキノキリンソウ
ホツツジの花と実が共存
ヤマシグレの実も既に残り これはよく見たアクシバの実