山口県光市 峨嵋山 (116.9m) 
Part1

室積半島に七つの峰が連なる自然林で覆われた山

峨嵋山展望



光市の市街地の南西に飛び出た室積半島の突端。最高峰116.9mの山頂を中心に7峰がそびえるのが峨嵋山である。
この山は自然も豊富で自然研究路も整備されている。

峨嵋山連峰は中国四川省の峨眉山に酷似していることから命名された。
標高は低く尾根伝いに道もよく整備されて初心者向けのトレッキングコースとしても人気があるようだ。
連峰には釈迦三尊像(釈迦如来・文殊菩薩・普賢菩薩)が祀られており日和山や狼煙場などといった古跡もある。地元では親しみを込めて普賢山と呼んでいるとか。
古くは本土と砂堆でつながれた陸繋島であったようだが、現在は完全に陸地化して瀬戸内海につきだした半島となっている。峨嵋山の樹林は、暖地性の常緑樹林よりなる瀬戸内海西部沿岸の代表的な樹林として指定されている。

植生はおおむね二次的なアカマツ林であるが、杵崎神社付近にはコジイ群集があり、その他リンボク、ウラジロガシなどの暖地性の植物も混じえている。
現在は、海に面した絶壁の崖地に、天然のアカマツ林が残っているものの、多くのアカマツがマツクイムシ等により枯死し、暖温帯の本来の植生である常緑広葉樹林へと変わっている。

主な常緑広葉樹は、コジイ、ウラジロガシ、アラカシ、ヤマモモなどである。ミミズバイ、カンザブロウノキ、クスドイゲ、ツルコウジ、オオカグマなどの植物も注目される。
瀬戸内海沿岸の山林は、昔から地域の人々に燃料や材を得るために利用され、田畑に開墾されてきた。そのため自然植生が見られるところは少なく、暖地性常緑広葉樹を多数含むこの樹林は、瀬戸内海西部の本来の植物を知るうえで貴重なところであろう。

〔杵崎神社から尾根道をフイッシングパーク光へ下山〕
今日はこの山の西半分の植物を観察しながら、普賢寺の駐車場脇から峨嵋山連峰の中間部の鞍部にある杵崎神社に向けて登り、尾根を西にフイッシングパーク光に下る。

駐車場から山裾を少し右に歩いて行くと左手に杵崎神社の鳥居があり、これを抜けるとうっそうとした常緑樹林の山道となる。
自然研究路となっている坂道は一本ですぐに鞍部の杵崎神社に到着する。

この神社は風の神である級長津彦命・級長戸辺命および大伴連狭手彦を祀っている。
562年狭手彦が新羅国征伐のため筑紫に赴く途中、周防灘で暴風に遭遇し、遭難しそうになった。狭手彦は杵崎の祠に「危難を救ってくれるならば、生前・没後とも永く魂をこの地にとどめ、大神にして奉る」と祈ると嵐は静まった。狭手彦の霊威によって杵崎神社が創建されたという。

ここからは左に尾根道を登ると最高峰の峨嵋山山頂だが、このたびは右の道を登って尾根伝いに道をとる。
結構上り下りも多く道も急坂でジグザグに曲がりながら続いている。ほとんど展望はなく樹林のなかを歩くが、最初ののピークで初めて象鼻ケ岬方面と南側の海が広がって望める。

次のピークは魚見山と名付けられているようだが、眺めもよく展望台も設置されており道中でここが小休止にはもってこいだろう。

ここを過ぎると上りはないが道は結構急坂。途中左側に小道が分かれており海岸に下ることもできるが、この道を海岸沿いに下るにはまさに急坂で足元を気にしながらの要注意。最近はここにロープもつけられて少しは歩き易くなったようだ。
ただ、ここを海岸に下りてもそのまま海岸沿いに歩いて行けないので再び往路を戻らなくてはならない。

この三叉路から登山口までの下りは舗装されてはいるが急坂で曲がりくねった道が続くので歩き難い。これが終わると突然前が開けてフイッシングパーク前の登山口に出る。

この周辺を歩いて山裾を歩いて見るのもよい。普賢寺の駐車場までは住宅地が山裾の樹林ぎりぎりまであるので歩き難いので、結局は住宅地の中の舗装道路を歩かざるを得ない。

山歩きだけでなく色々と周りの景色を見ながら興味深い植物を気楽に楽しめた一日であった。


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普賢寺の駐車場が登山口 常緑樹林で覆われた樹林の中を登る
鞍部にある杵崎神社 尾根沿いに西に向けて観察路を進む
尾根道から南側の瀬戸の海展望 次のピークが前方に
上り下だりしながらの観察路 登山道はまだまだ続くが舗装されてよく整備
ピークから東象鼻ケ岬方面展望
ピークから西側展望
整備された観察路が続く フイッシングセンター光前の登山口へ下山




 [ルート&タイム]

 普賢寺駐車場登山口(5m)
  ↓0:30
 杵崎神社(55m)
  ↓0:40
 ピーク(75m)
  ↓0:20
 魚見山ピーク(65m)
  ↓0:02

 海岸分岐(50m)
  ↓0:10
 フィッシングセンター登山口(5m)
  ↓0:20
 
普賢寺駐車場登山口(5m)

 (注)標高・所要時間は概略参考 
   (今回は植物を見ながらの時間ですので 山歩き
     としては時間は参考になりません〕

    


草・木の花・果実
・・・・・・・・・・
ツルコウジ イズセンリョウ
ヒロハハナヤスリ マツバラン
ヤブツバキ トベラ
タイミンタチバナ シャシャンボ
ビャクシン タゴノキ
クスドイゲ アリドウシ


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2012. 2.19