広島県江田島市 砲台山 (401.8m)・・・・

砲台跡が歴史を語る展望の山

連絡船上から砲台山展望



砲台山は江田島市沖見町三高の南にそびえる山である。日清戦争時代に山頂付近のピークに砲台が築かれ今もその名残lりが残されている。山頂から砲台跡周辺は「砲台山森林公園」として整備され、多くの樹木が植栽されている。
山頂近くまで立派な砲台山林道が続いており車で登っても楽に山頂や砲台跡に立つことができる。
山登りとしては少々舗装道路が多過ぎる感もしないではないが、同じ江田島市にある陀峯山よりはましかも知れない。
広島からだと宇品港から三高港までは連絡船がありこれを利用。港から山の西側を登って東側の谷に下る、ぐるっと一周のロングコースである。

三高港から砲台跡経由で砲台山山頂へ
フェリーが三高港に近づくと、前方にどっしりと横たわった砲台山がひときわ目に入る。
港に降りると西に向けて島を周回している道を美能方面に進む。右側に海を見ながらのんびりと歩いていると、道の左に由緒ありそうな古い建物の貴船神社がある。この神社は約400年前に建てられたそうで、漁の神様として祭られているようだ。
さらに進むと山側の斜面にレンガの壁でつくられたトンネルのようなものが。よく見ると防空壕跡が残っていだが、今は物置にでもしているのであろうが、昔を思い出させて懐かしい。
海岸沿いの道になると、たくさんのスイセンがちょうど花盛りでなかなか綺麗。草地にはセトノジギクもまだ残り花が見られる。
少し坂道を登ると左に立派な林道が現われ「砲台山登山口」の案内を見てこちらに道をとる。これが林道砲台山線で、ここから5.7kmもの長い林道がつづいている。
山の斜面をくねくねと右に左に曲がりながら登っていく。初めは北側の展望がところどころで開けるが、登るにつれて西側の展望に変り、さらに少し高度が上がったと思ったら南側が見られるようになる。林道が走る山の斜面の向きが変わっているのだ。
周りは二次林の樹林で常緑樹と落葉樹が混じっているが、特に目につくのが独特の木肌をしたカゴノキで結構多い。この時期だと花はほとんど見られないものの、色づいたビナンカズラやツルウメモドキなどの木の実はよく目立つ。

道が尾根をまたいで北側斜面に変り、しばらく登ると左側に車止めをした細い道が分かれているのでこちらに道をとる。
林道は再び南斜面に向かっているが、この細い道は急な北斜面を通って尾根のピークにある砲台跡に続いている。
北側の眺めを望みながら登って行くと、砲台跡の案内板があり、すぐに石造りの宿舎とレンガづくりの砲台跡がいくつも見られる。大砲自体は日清戦争時代に設置されたものの使用されることもなく中国大陸に移されたそうである。

砲台跡のピークを下ると、鞍部に林道から分かれた道の駐車場に降りる。
車道を分かれ、再び尾根伝いに樹林の中を少し東に進むと次のピークに南砲台跡が現れる。同じような砲台がいくつかあったようだ。

そしてさらに進むと東屋のある砲台山山頂に到着する。東屋の西の盛り上がったところにに三等三角点がたっている。
ここからは北側がきり開かれて広島方面の展望がよい。南側も展望が開けているが少し木の枝が邪魔をしているものの、広い海原の向こうに大島や柳井方面がシルエットで望める。


・・・・・・・・・・
出発点の三高港 漁の神さん、貴船神社
市道沿いに残る防空壕の跡 砲台山登山道入口(左の砲台山林道にターン)
なが〜い立派な砲台山林道をどんどん登る 林道から西側に美能の集落と宮島が望める
林道を分かれて左側に分岐の砲台跡への道をとる 北斜面を巻く砲台山登山道と瀬戸の海
急斜面を通っている砲台山への道 砲台宿舎跡
砲台内跡 砲台跡
林道につながる鞍部の駐車場に一旦下る 次のピークにある南砲台跡
尾根周辺は公園化され整備された中を進むと 砲台山山頂三等三角点に到着
山頂から南側展望(左に大黒神島、真中に大島柳井から大竹・阿多田島、右に小黒神島・宮島など)
山頂北側展望(左に廿日市市、鈴ケ峰・大茶臼山・武田山・広島市内・日浦山・呉婆々宇山・絵下山など)


砲台山山頂から三高水源地経由で三高港へ下山
山頂からさらに尾根伝いに東に道は続いている。
周りはほとんど樹林のなかで展望はないが、森林公園となっていめのでいろいろな多くの木が植栽されている。なかでもすでに花芽も膨らんできたコブシやちょうど赤い花をつけたサザンカはよく目につく。このほかサンゴジュなども多く、惜しむらくはせつかくの森林公園なのだから、自生しているものを植えればと思うが、この地にあるはずのない木が多いと何か異様な感じがしてならない。
とは言え、在来種のカレミノやクロキ・シロダモなども結構多く、登る途中でもたくさん見られたカゴノキやノグルミなど相変わらずあちこちにあった。
ただ公園化して整備をしたのは良いが、猪の出没が多いと見えてまわりは掘り返されてまるで畑を耕したようだ。道を歩くときも足元をよく見て歩かないとデコボコが多くて捻挫しそうな感じでだ。余程たくさんの猪がこの山にはいかいしているのであろう。

しばらく緩やかな坂道を降りていくと左側に林道が現れて、尾根道から分かれた砲台山林道と合流する。
南西側の海を眺めながら下って行くと、三高から是長に通じている市道との三叉路にでる。ここを左に曲がると後は長いロードを延々と三高港まで下って行かなくてはない。

周りには竹林が広がっておりヤブと化している。切る人もなくどんどん山頂に向けて進出しているが、このようなところは歩くにも歩けず荒れる一方で今や手の付けようもなさそうで困ったものだ。

しばらく下ると右手に大きなダムの堰堤が現れる。このような島にこんな大きなダムが、と驚くが灌がいから飲料水など多目的の三高水源地のようである。
このダムの下から谷は広がり、これに沿って田畑や民家が現われる。畑では園芸用の菊を中心とした花の栽培が盛んなようで、たくさんの菊を挿し木した畑が特に多い。

下るにしたがって民家も多くなり、やがて前方に港が見えると砲台山を一周して出発点に戻る。
今日は歩け歩けの長い距離で、しかも苦手の舗装道路が多く、もっと軽い靴で来たほうがよかったのではと思ったが後の祭りであった。


・・・・・・・・・・
尾根道の次のピークから見た山頂 尾根の遊歩道は猪の運動場か
猪に荒されて歩き難いデコボコ尾根道 尾根道の周りには色々な木が植栽されているが荒れている
林道に合流すると南西側展望が広がる(阿多田島、大竹市、宮島など)
・・・・・・・・・・
是長〜三高の道と合流(左三高へ) 三高への道
三高水源地を右に見て 三高の集落に入る
周辺は菊の切花栽培が盛ん そして三高の住宅地に
民家の庭には大根の切干が面白い やっとこさ三高港に到着




 [ルート&タイム]

 三高港(2m)
  ↓0:30
 砲台山登山口(7m)
  ↓1:20
 北砲台跡(310m)
  ↓0:02
 砲台跡駐車場(380m)
  ↓0:03
 南砲台跡(380m)
  ↓0:10
 砲台山山頂(401.8m)
  ↓0:13

 砲台山林道合流(285m)
  ↓0:25
 三高・是長線林道分岐(236m)
  ↓0:25
 三高水源地分岐(105m)
  ↓0:35
 三高港(2m)

 (注)標高・所要時間は概略参考 
 



- 植物たちは今 -
・・・・・・・・・・
未だ咲いていたセトノジギク サネカズラの実もあちこちで
この山にはカゴノキが多い ハンノキの雄花・雌花の花序の冬芽
イヌビワの実 キズタの実
これも多いノグルミの実 アセビもやっと花をつけ始めた
尾根道に多かったヤブコウジの実 なかなか綺麗なカラスウリの実
クロキの花芽も膨らんできた シャリンバイの実
テイカカズラの実が裂けて落ちた跡 綺麗な実のマサキ


2007. 1.21