広島県広島市 寒 山 (869.8m)・・・・

尾根歩きが楽しい隠れた山だが、分かり難い道にちょいと苦労もこれまた楽しい

伏郷の集落から見た寒山展望(H18.3撮影)



ぜひ登りたくて、昨年登山口の下見をしておいたこの山にチャンス到来。
寒山は東郷山の南側にある円錐形をしたかっこいい形の山である。人気の山である東郷山の影に隠れて登る人もおらず登山道もないが、それだけに登りがいのある魅力をもつ山である。
今日は天気もよく絶好の登山日和。ちょうど時間も取れたので、急きょ朝になってこの山を訪れることに決定し大慌てで準備をして家を飛び出す。

麓の集落に到着し寒山遠景でも撮ろうかと何時も持参のデジカメを探せど見当たらない。出発前に用意したつもりなのだが、どうやら慌てて出たので家に忘れてしまったようでこれにはガッカリ!
仕方ないのでザックに入れていた予備のカメラを取り出して、いざ撮影しようとすれどシャッターが下りない。何とよく見ると今度はディスクが入ってないではないか。ついてない時はついてないもの、いくら何でも鉄砲に玉がないと全く役にたたずである。・・・という訳で今回は写真なしのレポートと相成りました。
その代わり、いつか役にたつだろうといつもザックに入れていたスケッチブックと道具一式があった。仕方なくいくつかのポイントでチョイト下手な絵を描いて見たので、少し汚れてしまったが写真の代用をさせてもらった。あしからず・・・

大畑林道から南尾根を寒山山頂へ
登りは寒山南側尾根からということで大畑の集落を通って大畑林道を利用する。
車を林道を少し入った空き地に置いて、しばらく取り付きまで細い緩やかな坂道を登る。周りの景色は樹林に覆われた中を過ぎると一転大きく開けた伐採地、そしてまた植林へとめまぐるしく変る。
昨年登山口の下見をしたが、この時はこの林道からの取付場所を間違えた。しかし、そのあと正しい場所を確認して南尾根迄のルートを歩いてみたので、今日は山頂までは迷うことなくスムースに登れそうだ。

林道からの取付は山仕事の人が植林の管理のために使っているのであろうか。中に入ると広い台地のような杉林中に薄い踏み跡が続いている。
やがて狭い急な斜面の左谷側をトラバース気味に進むようになる。林床には背丈くらいの低木が覆っており、小さな谷をひとつ越えたところで踏み跡は二つに分かれるが、ここは右の上に向かう道をとる。
すぐに、ビニル紐とペイントで印のようなものが付けられたところにでるので、右に曲がって尾根に向かって登る。
これをそのまま真っ直ぐ登ってしまうと尾根の524mピークに登ってしまうので、出来るだけ楽をするため少し左側のピークと山頂との鞍部を目指して左に方向を変えながら登る。

尾根の鞍部に着くと、左側は植林、右側は二次林の雑木林となっており、周りはこれまでのうっそうとした薄暗いところから一変して明るくなって気持ちがよい。
尾根に出たらもう迷うことはない。あとは尾根を外さないようそのまま北に向けて登れば山頂につける。

登るにつれて木間から円錐形をした山頂も顔を出す。初めは緩やかな登りが続くが、棚になったような平坦なところを過ぎると左側の植林も小さくなってくる。次第に急坂となり植林も終わって周りが雑木林に変るとさらに急な斜面となる。踏み跡もないので歩き易いところを選んで登るが、やっと山らしくなった感じである。
林床にはツルシキミが多く、ところどころでイチヤクソウの葉を見る。
今の時期、周りの木々の葉も落ちているので、木間を通して望める周りの景色が心地よい。振り返ると瀬戸内海の島々も箱庭のようだ。
そろそろ急坂にあきあきした頃、突然山頂にでる。

寒山山頂は狭く、真ん中に四等三角点が鎮座している。
夏だと雑木に覆われて全く視界なしの山頂だが、今は木々の間から何とか360度の展望がなんとか望める。南に瀬戸内海の島々、北に東郷山や白い雪を抱いた県北の山々などが広がっている。

(写真はH18.3撮影したもの)
大畑林道入口(最奥の民家の左の道へ) 雑木で覆われた中を奥へ
しばらく登ると伐採地が広がり、さらに進む 林道からの取り付き(左側にビニル紐あり)
植林内の踏み跡を進む 植林内斜面のトラパース(左谷側)
・・・・・・・・・・
ここで右折れ(ビニル紐とペイントあり) 尾根鞍部に向けて植林内を登る
尾根道の登りからは前方に山頂も望める 寒山山頂三角点


寒山山頂から西尾根を下山
山頂からは登った尾根から左側に道をとり、西側の尾根を縦走してその北側の谷に下って、伏郷東の旧林道跡を経由して伏郷の集落へと降りる。

山頂から尾根を下るとすぐにツルシキミの多い鞍部に着き、ここから登り返すと小ピークに着く。周りにはイワカガミの大群落が続いており、この尾根にはところどころにまだ雪も残っている。
岩の多い尾根でまわりはミツバツツジ・アセビ・ヒサカキ・ソヨゴ・シロダモ・ネジキ・ホソバタブ・アカマツなどの雑木でところどろあるイバラを避けながら歩き易いところを歩く。ナツツバキもよく目につくが、林床にはツルシキミやイワカガミは相変わらず多い。
ところどころで周りの展望が開け南・西・北側の眺めも望むことが出来て結構楽しい。
途中大きな岩が張り出して南側の展望が開けているところがいくつかあるが、瀬戸内海の島々を中心に遠く野呂山・灰ケ峰から窓ケ山、似の島・倉橋島・能美島、右に目を転ずると極楽寺山・野貝原山などの眺望はよい。

さらに、尾根を進むと前方を大きな岩がいつくも重なって行くてを阻む。高さは5mはあろうか。左の岩の間を登ってその岩の上に上がって見る。ここからは特に北側の展望が素晴らしい。
右眼前に東郷山とその後ろに天上山、左に阿弥陀山と後ろに大峰山。遠くに白い雪を抱いた臥龍山・深入山、十方山、吉和冠山などの大展望が広がっている。
ちょうど目の前には、見てくれと言わんばかりにヤマグルマがコンペイトウの実をたくさんつけてなかなか見事だ。

尾根をさらに進むと一旦鞍部に下り、これを登ると次の小ピークに着く。展望はなくそのまま過ぎるが、大きな岩のところではこれを巻いて進む。

そろそろ右の尾根に回りこまなくては下るのが難しくなるようのであるが、え〜とどこだっけ?と思っている内にそのまま少し下り過ぎてしまったようだ。まっ、ここでもいいかと右の尾根に入ったのはよいが、これが苦労の元となってしまった。
次第にヤブはひどくなり、しかも急坂となって足場も悪い。少し進んだところで明らかに間違ったことに気がついたが、何とかなるだろうと思ったのだが、前方が岩壁の断崖となって下れなくなる。右に進めどまた断崖。仕方なく左ははどうかと行って見ると、これまた切れ落ちた岩で下れない。
仕方なく崖に沿ってバックしながら右側の谷に下れそうなところを探すがなかなか下りられそうにない。
今日はザイルも持ってきていないしと困ったが、やっとこさ切れ落ちたような急斜面ではあったが、何とか素手で木の枝につかまりながら降りられそうなところを見つけ谷筋に下る。

谷は岩の多いガレで、周りもやぶって歩き難いが、先ほどの急斜面よりはまだましだ。
大雨などで泥流が流れたのか、ごろごろした岩と倒木や流木が行く手を阻むので前に進むのもなかなか苦労する。結構時間を使ってしまったが何とかここを突き進み、最初考えていたコース辺りにでてホッとする。

しばらく下ると沢の右岸の上に踏み跡が現れて少し歩きやすくなる。
急斜面についた踏み跡は落葉で埋まってしまい、谷に滑らないよう要注意だ。倒木を越えながら進み、ササで埋まるようになると林道跡は近い。
突然前方が開けて草で覆われた旧林道跡の終点に出る。今はこの道は使われていないようで荒れているが、ここまで来るとひと安心である。

道を下っていくと放牧地だったのだろうか、牧草が青々と茂っている広い開けたところを通って少し下ると民家のある舗装道路に出る。
あとは車を駐車している大畑林道まで南側の小尾根をひとつ越えて、集落のなかを少し登るとやっとこさ出発点に戻った。

今日はちょっとした間違いでちょっと苦労をしてしまったが、何とか何事もなく無事下山できた。
青空のもと久しぶりに気持ちの良い山登りであった。


西尾根の岩のテラスから南側展望(野呂山・灰ケ峰、江田島・能美島・宮島、極楽寺山・野貝原山など)
西尾根を進むと大きな岩が前方を遮る(左の岩の間を登る)
大岩から北側展望(吉和冠山、十方山、深入山・臥龍山、天上山、東郷山など)
林道跡入口近くの牧草地まで下ったところから見た寒山山頂




 [ルート&タイム]

 林道取付(430m)
  ↓0:15
 林道分岐(550m)
  ↓0:20
 尾根(655m)
  ↓0:35
 寒山山頂(869.8m)
  ↓0:20
 大岩(805m)
  ↓0:10
 尾根分岐支尾根に(790m)
  ↓
 (迷走)
  ↓0:30
 沢筋(670m)
  ↓0:20
 林道合流(485m)
  ↓0:13
 林道終り(404m)
  ↓0:22
 林道取付(430m)

 (注)標高・所要時間は概略参考 
 


2007. 1.14