山焼きあとの草原
H19. 4.15




山焼き跡の高山

北広島町の北端にそびえる雲月山の山焼きが、昨年に引き続き今年も4月14日に行われた。
今日は昨日の山焼き跡を観察してみるとともに、この山に咲く草花を楽しんだ。

広島市周辺では、暖かい日が続き、すでに春も佳境にはいっているが、この地ではまだ早春である。
木々の芽吹きもこれからで、花もまだ春の訪れを告げるかのようなものばかり。

山焼きは何のために行うのだろうか。聞くところによると、森林化の防止、草の芽吹きをよくする、草原に住む稀少な生物を守ることのようだ。そして、昔懐かしい草原を守りたいと言う、地元の人達によりこの山焼きは復活したそうである。

今日は、駐車場から一旦谷まで下り、登り返して尾根伝いに雲月山頂を経て、山焼きをした高山を見てぐる〜っと一周した。
急な下り道沿いには可愛いタチツボスミレ、コタチツボスミレ、シハイスミレなどのスミレとこの地に多い黄色いキジムシロが続く。
タチツボスミレ コタチツボスミレ

谷に下るとせせらぎにはタネツケバナの白い花が群生も。
タネツケバナ

尾根への登りにかかると、あちこちでショウジョウバカマがピンクの花ビラをやっと覗かせている。そしてこの山に多いヤマヤナギもちょうど見頃。
そこに飛んできて「ホーホケキョ!」と鳴き続けるウグイスが。
花を咲かせたばかりのショウジョウバカマ ヤマヤナギ
美しい声で鳴くウグイス

登るにつれて、山焼きをし一面黒く焦げた高山の全貌が目にはいる。
ちょうど満開のアセビが美しい。白、赤色と目を楽しませてくれる。
おっと、足元近くで動くものがいる。よく見ると、なんとマムシくんである。そさくさとササの中に入ったが、こちらを睨みつけているがまだ動きは鈍いようだ。
登山等から雲月山の眺め
アセビはちょうど見頃 早や、マムシくんも行動開始

山頂からの眺めはやや霞んでいるものの、高杉山、天狗石山、中野冠山、一兵山家山などを目前に望むことができなかなかの展望である。
周りのカラマツはやっと葉の緑が芽吹いたばかりだか、アゲハチョウは綺麗な羽を広げてもう飛んでいた。
雲月山山頂三角点からの東側展望(左から高山・仙人立・雨山、大平山、一兵山家山・中野冠山、天狗石山・高杉山など)
キアゲハチョウ カラマツの葉

起伏の多い尾根道を歩いていると、ここにも色々なスミレが顔をだしていた。そして、日当たりが良いからか黄色のキジムシロも今が盛りと群生している。
高山の草原は山焼きにより一面黒く見えるが、近づいてみると表面だけが焼けて少し掘ってみるとそのままである。
火は地表に出ている草木だけを焼いたようだ。焼け跡からトカゲが出てきたが、地中の生き物達には影響がほとんどなかったのだろう。そして、ススキも上部の茎はそのまま残っておりなかなか風情がある。
尾根道
山頂にあってもフモトスミレ キジムシロ
息の長いツボスミレ 優雅なニオイタチツボスミレ
ススキの燃え残りが模様となってきれいな山焼き跡 山焼き跡から出てきたトカゲ

この山の山焼きは、深入山と違って一般の観光客は中には入れず、遠くから見ることとなる。
火をつけるのは専門の人達が、そのときの状況によって点火する場所や順序などを考えながら行われるそうである。そして、多くのボランティアの人達によって防火・延焼を監視しているとか。今年は300人のボランティアで監視できるだけの範囲が山焼きされたようだが、もっと多くの人達が参加できれば広範囲な山焼きが期待できるのであろう。
この山は、場所的に風も強そうであるし、廻りに樹林が広がっていることを考えると、納得である。
雲月山の稜線(左のピークが山頂三角点、右端は今年山焼きをした高山)

今日は天気もよく、思いのほかたくさんの初春の花々をみることができた。途中の山では未だタムシバが花盛りで山を白く彩っていた。
 


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