OHOIGATUJIYAMA
島根・東城


東城方面の最高峰1,140mで、山頂直下に神社もある信仰の山

麓の部落から見た多飯ケ辻山

<山歩きレポート
 登山口への道のりが分かり難く、登山口も目印である地蔵さんと標識も夏で草が伸びて隠れてしまっており、これまた分かり難くなっている。

 竹森林道から直角に東へ広い道を林の中へ入ると、そこにはブナまで混じった自然林で雰囲気はよい。10分程度つめると杉の植林地にはいり細い山道を左へ、沢筋にそって登ると左側に堰堤が見える。沢を2回渡るが、先日の大雨で沢も流木や濁流で相当荒れており、登山道沿いの土も大きくえぐられている。
 しばらく沢づたいに登り、左にカーブすると沢から離れて低木と草の生える杉・檜の植林帯をいく。途中からササが多くなり、高い所では胸までとなり、下の道もさぐりにながら進まなくてはならない。ここを通過すると再び低木と草の歩きやすいはっきりとした道となる。
 昔の参道らしき道と合流し左折れ、ゆるやかな散歩道という感じの道をトラバース気味に北に進むと、なんと立派な神社が現れる。「大仙神社」といい昔から地元の人の信仰に支えられてきた神社だそうである。
 この神社まではずっと植林の中を登る。県の造林地だけあって、木も大きくなかなか立派な植林である。
 この神社の左横に登山道がある。ここからは神社の裏山のため、自然林となっており、木も大きく深山の趣がある。
 5分ほどで山頂である。
 山頂は狭く、三角点がポツンと樹林のなかにねこのひたい程の広場のなかにある。展望は全くない。
 下山は、北側ルートも考えたが、あまり人も通らないと見え、道も分かり難くなっているようなので、登った道を引き返す。

 登山の対象となっている山で、登山口から山頂までほとんど植林で、ここまで展望の全くない山も珍しい。
 また、あまり変化もなく淡々と登るこの山は人によってはつまらない山という印象もあるかもしれないが、私自身はまずまずと思っている。

 ただ、植物観察の好きな私にとってこの山は、この時期にしてはいろいろ楽しむことができた。
 木の方は植林ばかりで登山口と山頂付近以外はあまり見るべきものはなかったが、野草方は植生も結構豊かであり、特に、クモキリソウ・オオバノトンボソウなどが多く見られ大満足している。


登山道周辺と山頂

登山口/目印の地蔵・標識も草の中 植林内の登山道 途中登山道はササが胸まである


山頂直下の大仙神社 山頂手前の自然林 山頂三角点は狭い樹林のなか


登山道で見られたなど

 登山口からすぐの自然林にはブナ・コナラ・クヌギ・アベマキ・ヤマザクラなどの落葉広葉樹の大木が、植林内は林床に低木の雑木とササ、山頂付近の自然林にはイヌシデ・ミズナラ・カシワ・クヌギなどの木々が見られた。山頂ではヒメコウゾの実が一部赤く熟し、四角形の実をつけたマユミが三角点の横で青い実をつけていた。
 野草では、登山口付近でノコギリソウやカワラマツバの群生が。林床では、低域にホタルブクロ・ヤマジノホトトギスなどが。中域でサワギクの群生が一角を彩っていた。このあたりから山頂にかけて目立ったのがオオバノトンボソウとクモキリソウであるが、似たような場所に結構咲いていたが、こんなに見たのは初めてであったので感激!。
 花の終わった野草を見ていると、春から初夏にかけてもいろいろあるようで改めて時期を変えて来てみたい。

 オオバノトンボソウ

トンボの形をしており、トンボソウの葉より少し大きい。
中腹以上で見られる。
 クモキリソウ

花が散っていくクモに似ていることから、この名がついたそうだが、これも中腹以上で見られる。
 サワギク

咲いた後、この写真のようなぼろくずのようなものがつきボロギクともいう。
中腹の植林の下に群生していた。
 アカショウマ

山へ行くとどこでもみられるが、時期的に丁度満開。
全域で見られる。


 オオバギボウシ

日当たりの良い所ではもう咲いているが、ここではまだつぼみ。
全域の所々で見られる。
 ホタルブクロ

どこでも見かける花だが、下の方の林床に咲いていた。
 ヤマジノホトトギス

林床で見られたが、丁度満開。



 ヒヨドリバナ

開花には少し早いか、まだつぼみ。
似ている花は多いが、葉は対生しているのですぐ分かる。
 ヒメコウゾの実

山頂で赤い熟した実をつけていた。
雌雄同株。実は甘みがある。

 マユミの実

山頂で実をつけていたが、これから赤くなって4室が割れる。






 コース及びタイム

登山口(640m)11:30→堰堤横11:40→旧道出会(960m)12:40→
大仙神社(1005m)12:55→山頂(1040m)13:10〜14:10→大山神社14:15→登山口15:00


(注)
上記時間は、木や花の観察や写真を撮りながらの時間であまり参考になりません。また、かっこ内は自分の高度計での計測で目安程度にしてください。


もどる