広島県戸河内町
奥三段峡(沢登り)


素晴らしい断層谷には大小の滝があり、この暑い時期はもってこいの沢登り

奥三段峡の渓流



今回は山ではなく久しぶりの沢歩きということで6名で奥三段峡を遡上した。前夜は田代に野営したので出発は朝8時前。なんと我々が準備をしていると早々に釣客が来て先行する。

さっそく「あぶない通行禁止」の柵をまたいで沢沿いの二股への道を進む。
左岸のシキイシ谷から本流に流れ込んでいる二股の沢を渡り入渓し、田代川の左岸の踏み跡を進むと前方に滝が見えてくる。
細長い淵の先にはこの谷二番目に大きい約7mのくも淵の滝が行く手を阻]む。滝壺の周囲は10〜20mの断崖となっているためこれはちょっと無理なので左岸を高巻く。
この巻き道もはじめはしっかりした踏み跡だが途中から足下も少し荒れ模様だがロープも残されており難なクリア。
滝を巻き終わると岩の多い沢に下ると先ほどの釣人達がつり糸を垂れていたので挨拶を交わす。

ここからしばらくゴーロを行くと後はは単純な渓相となるが、この谷は成因からV字谷と比べて沢巾も広く抜群に明るく気持ちがよい。
F2の滝はF1より約150m上流にあり高さ約3.5m。さらに約150m上流に3mのF3の滝が続く。このあたりを関門というらしい。水に浸かったりへつったり巻いたりしながら進むがF3は左岸の岩を登る。
さらに約70mでF4の松尾の滝がある。左岸の滝壺をへつって滝の左岸の岩を登る。広い岩床の景観が広がり爽快な気分となる。ところどころに小滝が見られる。

F4から約160m上流に緩やかな流れの淵の向こうに大きな岩がいくつもありその左岸の岩影を何段にもなって流れ落ちている見え難い滝がある。これらを合わせて約8mのF5(雲岩の滝)のようだ。ここも左岸の岩の間を登って行く。

この辺りは岩が多いところだが歩き易い。
約100m遡上すると大きな岩の間を流れ落ちている小滝F6があるがどこを登ればよいのかとしばし考えたが、左岸の苔むした狭い岩と岩壁の間を足をいっぱい伸ばして登ればよい。

平凡な岩のゴロゴロした谷をしばらく進むと右岸が切り立った断崖が現れ、左岸に大きな一枚岩となった休憩にはもってこいの場所、畳ケ平に到着する。
右岸沿いに浸食されたナメラを流れる水と独特の断崖が素晴らしいコントラストを見せている。


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田代集落跡からの取付 二股までは沢に沿った昔の道の跡を進む
二股を渡り左の本流の左岸を 沢の左岸には踏み跡が
振り返ると淵が美しい姿で望める 前方にF1のくも淵と滝が見えてくるがここは左岸を高巻く
この渓谷第2の高さのF1くも淵の滝
沢沿いの道を少し戻って高巻の踏み跡に 足場はあまり良くないがちゃんとロープもある
再び沢に下るとF2[付近で先客の釣り人が糸を垂らしていた
F3の滝下流の静かな淵 そして行く手にF3の滝を遠望
F3の滝は左岸から
F4の松尾の滝の遠望
F4松尾の滝つぼは左岸をへつる F4松尾の滝
岩の間を流れる小滝は涼しそう そして気持ちの良い空間が広がっている
F5付近の小滝 F5あたりは左岸を上る
F6の滝遠望
F6の滝(左岸を巻く) F6の滝は左岸の苔むした大岩と岩壁の間を登る
平凡な岩のゴロゴロした沢に出て 畳ケ平に到着
柱状節理の見事な畳ケ平


畳ケ平からは明るい谷が続きルンルン気分で沢を進むと、やがて前方の谷が狭まってに美しい淵が現れる。ここが蛇淵だが、なるほど蛇のように左に沢はくねくね曲がってこの先の滝は見えない。
この淵はゴルジェの奥が広い釜状となって側壁が水平節理の流れに向けて垂直な節理が見事である。ここは右岸を渕に沿って進むとこの渓谷で一番大きな滝、蛇淵の滝が姿を見せる。約9mの高さを一気に流れ落ちている豪快な滝である。
左右は岩壁となっているが右岸の岩壁が小さな段状となっておりこりを登ればちょうどうまい具合に狭い岩棚が続いておりこれを伝って滝上に着く。

ここから上流は狭い岩の多い谷となっており小滝が続く。へつりも多くなるが水の中を歩くのもなかなか楽しいところである。
ここには2mのF8、大きく二段に分かれたF9の滝、約4mのF10はなめら滝などが見られる。
なかでもF9の滝は傾斜が緩やかなのでこれを登ってミニシャワーを楽しめる。

そして、右岸の谷から何段にもなって流れおちている滝がみられこの上流が通称「もちきごうら」。

谷は平凡な渓相となり、滝も2mのF11・F12と小規模なものしかない。ここから約200m上流で左岸から「出会谷」が流れ込んでいる。
沢は穏やかな流れが続き、沢は左(西)にターンするが滝はF13・F14と約2mの小滝くらい。

谷は再び右(東)に急ターンするとこの渓谷最後のお岩淵。蛇淵と同様ゴルジェの中に高さ5mの滝F15をもっており直登するのは難しいので左岸の岩棚に取り付きこの淵を高巻くと滝上に出る。ここから滝を通して見るお岩淵も素晴らしい。
お岩という女性が投身自殺をしたという伝説のある滝だ。

お岩淵の滝からはすぐ眼前に防砂堰堤があり沢登りもここまで。
堰堤の左岸の急斜面を登って堰堤上に出る。堰堤からは水をいっぱいたたえた人造湖ができており水は澄んで美しいものの湖底に溜まった流木や泥までよく見える。

湖の左岸に沿ってササのなかの踏み跡をかき分けて進むと林道に出て赤川出合に到着する。
少し林道を西に歩いて田代川沿いの河畔に下りて昼食とする。

復路は往路を沢に沿って下る
この渓谷にはダイモンジソウの葉が至るところで見られその時期にはこの花で埋め尽くされるであろう。


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畳ケ平上流の沢は明るい谷が続く 蛇淵下流に来ると谷が狭まる
この渓谷最大のF7蛇渕の滝(右岸の岩棚を巻き滝上に)
蛇淵の上流の渓谷 小滝が多くなる
谷も狭まって所々でへつりも
小滝のひとつ F8の滝など小滝が多い
F9の滝遠望
F9は滝を登って遊ぶ F9の滝の左岸
右岸の谷から流れ落ちる滝
再び谷は明るくなって小滝が 気持ちの良い沢歩き
出合谷付近の渓谷
F13の小滝
F15のお岩淵の滝(お岩淵は左岸を巻く) お岩淵の滝上から断崖に囲まれたお岩淵の展望
堰堤が見えると奥三段峡の沢登りも終わる(林道50m下流) 堰堤内に溜まった水を見ながらササ床を林道に
赤川出合(赤川川にかかる林道の橋の北側に出る)




 ルート&時間

 田代取付(650m)
  ↓0:05
 二股(650m)
  ↓1:15
 畳ケ平(700m)
  ↓1:30
 赤川出合(780m)
  ↓0:05
 田代川林道沿川床(780m)
  ↓0:05
 赤川出会(780m)
  ↓1:10
 畳ケ平(700m)
  ↓0:47
 二股(650m)
  ↓0:04
 田代取付(650m)

 (注)時間及び高度は参考 




山の
明るい沢なので花は少ない
ヤマゼリ ダイコンソウ
イワタバコ
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ヌスビトハギ クサアジサイ
ソバナ
ヤマバノホトトギス モミジキグマ
バイケイソウの実 シラネセンキュウの蕾
ヒナノウスツボ
ミズタビラコ オトギリソウ
クサレダマ 既にくたびれたウバユリ
フウリンウメモドキの実
ミヤマガマズミの実 クサギ


2004. 8. 8