広島県廿日市市吉和 吉和冠山 (1,339.0m)・・・・
Part18
(ホン谷コース・後冠山ブドウゴヤ谷コース)


いよいよ花の季節となったこの山も深い緑に覆われたブナ林と見所も多い山

吉和冠山遠望



今日は快晴だが長期予報によると明日から当分お天とうさんは覗かないとのこと。それじゃせっかくなので久しぶりに奥方と二人で登るチンタラ山の会でもやろうか・・・ということで、サラサドウダンが見頃と思われる吉和冠山に登って見ることとする。
そしてオオヤマレンゲとトケンランの花もそろそろ顔を出すはずなのでこれも期待して。
登山コースは小川谷を登って、ゆっくりと植物を観察しながら歩くこととした。

登山口から冠山山頂
登山口をはいると途端に薄暗い樹林のなかの道となる。登りはホン谷に沿って遡上し、松ノ木峠からの登山道に出て山頂に向かう。

一旦沢を高く巻いて沢まで下り石伝いに右岸にわたる。今日は水が少ないので歩き易い。このコースは北側となるだけに足下にはまだたくさんのコケイランも花をつけている。
右岸の歩き難い道を進むと、途中では道が水に埋まって通り難くなっているところもある。

再び左岸に渡り沢に沿って進み、さらに沢の中の岩の歩き易いところを歩るくようになるのだが、今年の初めに足を捻挫して以来足をひねり易いこのような道は歩き難くなってしまった。
右岸に左岸にと渡りながら進むだが、夏が近づくにつれて沢沿いの細い道も草木がのびて足下を覆っている。

渓畔林からブナの混じる樹林が広がってくると、またまた沢を渡ってやがて中津川源流碑で沢から離れ、ミヤマイボタとヤブデマリで埋まったトンネルの中をかき分けながら進む。ここは今日は水が流れていないが雨後などは水で埋まって苦労するところである。

これを過ぎるとスギの植林を経て雑木林になって冠山登山道に合流する。
今日は休日だけに登山者も多いことだろうと思っていると、さっそく登山者に出会う。

途中オオヤマレンゲがたくさんあるが見たところまだ全てツボミである。昨年までだと早いものは既に花が咲いていたのだが今年は開花が早いと言いながらこの木は遅いのか。

少し道が急になって植林を通過すると山頂は近い。
山頂手前でサラサドウダンが花をたくさんつけていた。どうやら2年続きの裏年に終止符かと周りを見渡したが花が咲いているのは一部の木で咲いていない木の方が多いようだ。しかし、昨年よりは増しなので良しとしよう。

山頂にはやはり結構な登山者が思い思いに休んでいた。さっそく待ちにまった昼食をとる。
天気も良いので展望台からの眺めもまずまず。深い緑に染まった山々が一望できた。


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登山口を入ると樹林のなか 一旦沢を高巻いて下り沢を渡る
水の音を聞きながら沢沿いの道を登っていく 渓畔林の中をどんどん進む
何度も沢を渡ってさらに沢を詰める 沢沿いにはブナも見られるようになり気持ちがよい
ブナ林の中を登る
道も緑に覆われてきた 中津川の源流碑で沢と離れてミヤマイボタのトンネルに
皆の通る登山道と合流(左冠山、右松ノ木峠) 冠山山頂への登山道
冠山山頂、今日は登山者も多い
山頂展望台から北展望(右より小室井山・女鹿平山・立岩山・市間山・十方山・恐羅漢山・天杉山・五里山・大神ケ岳など)


冠山から後冠山・ボーギのキビレを経由して登山口へ
昼食後、長居は無用と早々に下山の用意をする。山頂ではある登山者が「ここにあつたサラサドウダンの大きな木が切られている、けしからん」と話していた。誰が切ったのか知らないが罪なことをする人もいるのだ。

往路を松ノ木峠分岐に向かって下り、再びオオヤマレンゲの前を通ると、山頂で出会った登山者の方がオオヤマレンゲの花が一輪咲いていると教えてくれた。なるほど、葉で隠れた下に咲いたばかりの純白の乙女が顔を見せており感激。もし、教えてもらわなかったら知らずに通過していたであろう。この方には感謝!である。
この調子だと、この花もあと一週間もすれば様相も大分変わっていることであろう。

松ノ木峠分岐から右に道をとり寂地山への縦走路を北に行く。周りの植物を見ながらのゆっくりペースなので、のんびりと初夏の山を楽しみながらの山歩きもまた乙なもの。

ピークをひとつ越えたところで右側に薄い踏み跡があり、ここを右に道をとると後冠山に通じている。
広い登山道から途端に草木をかき分けながらの狭い踏み跡となり、少し登ると後冠山のピークに着く。木々に囲まれて展望は全くない。

ここからの緩やかな下りは広大なブナ林の中に踏み跡は続いている。なかなか雰囲気の良いこのブナ林は一息いれたい所である。
道はともすれば失いそうになるところもあるので注意しながら進むと急坂に変わってブナ林を下っていく。以前雨後に登りに使って滑り易く苦労したところである。

前方に木間から大神ケ岳や広高山を見ながら下ると、途中大きな岩がありその上にブナの大木がしっかりと根を張って立っているのには驚いた。

道がややなだらかになってくると、足下の周りが一面にニシノヤマタイミンガサで覆われたところに出て、さらに進むと植林の中にあるボーギのキビレに到着する。
ここで右に下るとブドウゴヤ谷の右斜面に沿って道は続いており、昔植林されたところが放置されたままとなっているなかを進むとやがて冠山登山道に合流する。

ここから往路を下ってやっとこさ登山口に到着し、本日のチンタラ山の会を無事終えた。今日はトケンランも見ることができたし、サルメンエビネも未だちょうど満開のものも見られてまずまずの収穫もあった。
いつものことながら奥方にあわせてののんびり登山でだったが、たまにはこんな山登りもいい。


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冠山から松ノ木峠・寂地山の縦走路に入り北に進む ブナナ林の縦走路は歩く人も多く道も広い
途中後冠山分岐を右に道をとる 後冠山への道はあまり人も歩かないのでササに覆われている
後冠山山頂は樹林の中のピーク 後冠山の周りは深いブナ林に覆われている
ブナ林のササに埋まった道はよく確認しながら前に
ブナの大木も多くこの自然の雰囲気はなかなか良い
下りの急斜面からブナ林を通して広高山が望める なんと大きな岩の上にブナが根付いて立っている
道が緩やかになるとニシノヤマタイミンガサ群落の中を行く ボーギのキビレ(真直ぐ広高山、右登山口)
ブドウゴヤ谷の右斜面を下る スギの植林の中を行くと冠山登山道に合流




 ルート&時間

 登山口(1,100m)
  ↓0:55
 冠山分岐(1,230m)
  ↓0:20
 冠山山頂(1,339m)
  ↓0:20
 松ノ木峠分岐(1,265m)
  ↓0:40
 後冠山分岐(1,200m)
  ↓0:07
 後冠山(1,305m)
  ↓0:25
 ボーギのキビレ(1,170m)
  ↓0:15
 登山口分岐(1,135m)
  ↓0:07
 登山口(1,100m)

 (注)時間及び高度は参考 
   GPSトラックを記載




山の
草本
キヌタソウ ヤグルマソウはこの辺りが最西端の生息地
数は少ないがサワギクも まだ色々な所でコケイランは健在
今年初もののトケンラン
この色合いが何とも言えないトケンラン
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タニギキョウもよく見ると美しい ギンリョウソウ
まだ残っていたサルメンエビネ
サルメンエビネ ツクバネソウも最後の晴れ姿
フタリシズカ ホウチャクソウはもう終わりだ
木本
ヤブデマリは最盛期でどこを歩いても見られる ツルアジサイはこれからのよう
今年も数は少ないが昨年より花は増えていたサラサドウダン
本日の第一目標のサラサドウダン
コマユミ ツリバナ
今年は遅いのか、やっと一輪開花のオオヤマレンゲ
いつも山頂で見られるメギも未だ健在 コツクバネウツギ
ハスノハイチゴも今が最盛期
シオジの実 違いが分かる サワグルミの実


2004. 6. 5