広島県千代田町 大掛山 817.9m


道は分かり難いが山の自然と楽しさを味わえる山

登山口付近からの岳展望



先日この山に登ろうと思い麓まできたのだが深い雪に道も分からないため撤退したが、雪が溶けたこの時期を狙って再び千代田町に向かった。
この山に登ったのは相当昔、以前の道は分かり難くなっているであろうが山に入ればなんとかなる山なので久しぶりに登って見ることとした。
登山口は国道361号線の本地にある田中橋を東に道をとり、最近はやりの名水「よみがえりの水」の案内板のあるところを東に入って中国自動車道下を通る「千代田25」トンネルを抜ける。名水はここを左に行くが、登山道はそのまま真っ直ぐ行くのでここに駐車をする。

稜線を目指して新ルートの尾根を登る
トンネルから細い道を真っ直ぐ行くとしばらく舗装されているが、すぐに未舗装の荒れた道となり周りを草木で覆われた中を進むと道が二分している。
右の道は良く歩かれているが、左の道はオフロード車でも入れない荒れた道。
左の荒れた方に道をとるが、ここから先の周りの景色の変貌には驚いた。立木がすっかり伐採されて裸の荒れ地が広がっている。そした、まだ伐採が続けられているらしく電動ノコ切りとブルとーザーの音が鳴り響いている。
道もブルトーザー専用道路が付けられて、この変わりようには全く道も分からなくなっている。以前は樹林の中を左の谷を登ったが、今日は往路は右の谷から攻めて復路を左の谷に降りて見ようと伐採道の分岐を右に進む。

谷の伐採地との境に来ると林道跡が沢沿いに続いておりこれを登って行く。道は荒れており倒木も多い。
林道跡が終わると前方が開け低いササ床の谷にはいり傾斜も少し急になる。踏み跡らしきものがあるが薄くすぐ消えてしまうので、それは気にせず少し進むと谷は二分する。
地図で確認し、まずは稜線を目指して左の支尾根に取り付くこととする。
この山は麓を外れて山に入るとヤブもそれほどでないので尾根に取り付けばそう難しい山ではない。

踏み跡はほとんどないが誰かがこれを登ったことがある気配は感じる。
急登が続き尾根を外さないよう歩き易いところを登る。登るにしたがい露岩が所々で見られるようになるが、岩の隙間や横を巻いて行けばよい。

周りの足下にはイワカガミが絨毯のごとく葉だけが目立っている。これだけ多いとその時期にはさぞ素晴らしいことだろう。イワカガミの葉はどこまで行っても途切れることはない。
途中一カ所平坦なところが続くが再び急坂を直登。ツルシキミも多く昨年の赤い実や蕾をたくさんつけている。
木の枝で支えながら急斜面を登る。昔の道はこのあたりに出たはずだがと見廻すがさっぱり分からず、少し岩も少なくなって周りの木も開けた感じになったと思ったら稜線に出る。
ちょうど東側が突き出たピークのようなところで、地図で確認すると予定どおりの所に着いた。


旧国道田中橋付近三叉路を西に(よみがえりの水案内板あり) 中国道トンネル「千代田25」を出た所へ駐車しスタート
林道二分、左へ(車は通行不可) さらに進むと道は分岐前方左前方に大掛山、左の谷に
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林道跡に入るが倒木が多い 植林がなくなると林道跡終点
薄いササ床の斜面を登る。薄い踏み跡あり 谷が二分、左の谷へ支尾根に登る。踏み跡なしだが歩き易い
支尾根に沿って登る 樹林の中の尾根には岩が多い
まさに急登が続き、所々足下が悪いが歩き易い。尾根を外さないよう登る。
一旦平坦な雑木林にはいる そして狭い樹林の急坂の尾根は続く
なんとイワカガミの多い尾根なのか
切り開かれたような急坂を登ると稜線に出る やっとこさ稜線に到着


山頂までの稜線歩き
ここからは尾根に沿って南に道をとり次のピークを目指す。尾根は結構急峻で左右の斜面は切れ落ちている。
樹林のなかを進むと前方に岩が現れる。巻道もなさそうなので巾1m位のその上を通過して、少し行くと一つ目のピークに着く。
真ん中にコンクリートの標柱があるが町境でもないし何のためのものか分からない。

ここから南西方向の尾根にはいらなくてはならないのだが、ちょっとミスってしまい真っ直ぐの支尾根に入ってしまった。地図を確認すれば良かったのだが、直ぐにおかしいことに気づいて事なきを得て山頂への尾根に戻る。

ところどころで珍しくブナの木が見られる。考えて見ると800mを越える山なので不思議はないのである。まだ実がたくさんついている木もあり、ブナ大好き人間にとってはこの上ない贈り物だ。

やがて二つ目のピークに着くが何の変哲もない頂上で、さらに一旦下って登ると三つ目のピーク。
このピークの横に字の消えてしまった案内プレートと赤い二段のテープがある。そして、ここから下に向けて踏み跡が続いている。
どうやら今はこの山にはこの道が一般に歩かれているように思われたが、一体どこから登っているのかよく分からない。もし、ご存知の方がおられたらぜひ教えて頂ければと思う。

ピークを過ぎると木間から山頂がかいま見られ元気がわく。下って登ると狭い広場の中に三等三角点のある大掛山の山頂に到着。
西側が開け、海見山から千代田町の町並みまでの間を一望できる。遠く白い雪を抱いた芸北の山々もひとつひとつ確認でき素晴らしい眺めである。ただ、南北と東側は樹林に覆われて展望はない。


東側が岩の上の稜線の台地に出る ピークに向けた尾根道には岩が多い
巾約1mの岩の上が登山道 最初のピークに到着
方向を間違わないようメインの尾根をたどる ブナの木には実がまだたくさん付いている
この山にもブナが所々で見られる
二つ目のピークからの北東方面展望
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二つ目のピークを下り側から 三つ目のビークへの尾根道
最後のピーク東側から尾根の北に下山道が分岐 三つ目のピーク
山頂への登りから3つ目のピークを
山頂への尾根道
大掛山山頂と三等三角点
山頂西側展望(左から海見山・竜頭山・野々志山・猿喰山、後ろに深入山・臥竜山・阿佐山・寒曳山などが目視できる)
猿喰山・寒曳山展望
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龍頭山・野々志山・城山・滝脇山展望 臥龍山・掛頭山展望


展望見たさにちょっと寄り道
遅い昼食後、さらに南に行くと昔は素晴らしい南側の展望が開けていたがどうなっているのか足を運んでみる。
この山から可部冠山に向けて長い縦走ができるし、鞍部の伊勢坊分かれを通って下山することもできるので、さらに南に踏み跡が続いている。

少しササで覆われているがよく確認しながら歩けば分からないことはない。
ピークを一つ越えて次のピークが展望のきくところなのだが、行って見るとなんと木は伸びて展望はどこへやら。
しかし、左手の岩の上からは大掛山から可部冠山に続く長い稜線、そしてその後ろに堂床山が一望でき、場所を変えると海見山の全容が望めるところもあり、まだ展望台の名残りは残っている。
特に可部冠山をこのような視点から見ることは少なくこの眺めは気に入った。
そして、どうにか眺望も満足することができ再び山頂に戻る。


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南側ピークへの尾根道はササヤブ 二つ目のピークが雑木に囲まれた展望所
二つ南側ピークから可部冠山・堂床山展望
二つ南側ピークから海見山展望


下りは急な谷道要注意
山頂からは往路の3つのピークを越えて、登ってきた稜線分岐まで戻り、昔の道はよく分からなくなっているので、ここからさらに尾根伝いに行き適当なところで登った北側の谷を下る。

ヤブっていないので歩き易いが急坂で、しかも少しガレているので注意が必要。ころんだらどんどん下まで落ちて行きそうである。
できるだけジグザクに下りながら一気に高度を下げる。下るにしたがって岩が多くなり谷は苔むした岩で覆われている。まさに岩海が続いているという景観である。しかし、ここを歩くのも大変なので岩のない斜面を巻いて下る。

大分下ったところで踏み跡が現れてきた。これに沿って下っていくと次第にはっきりとした道となり、やがて植林のある沢沿いの道となる。
沢を左に渡って少し進むと林道跡らしき道となるが、ここも倒木が多く荒れ放題。これをよけながら進むと突然前方が開け伐採地にでる。右手の沢の向こうでは今日もまだ伐採作業が進められてておりノコの音が良く聞こえる。

まさにほじくり返した荒れ地同然の荒涼たる広い空間が忽然とできているという感じである。昔樹林の中の道のほとりに作業小屋のようなものがあったけれど姿形も消えている。
この道を下ると往路で右に曲がった道と合流し、林道を下って中国自動車道のトンネル前に戻る。

伐採地だけは頂けないが、その他のところはめぼしい植物はなかったものの、気持ちのよい樹林の中を変化に富んだ山歩きと展望を楽しむことができ満足の一日であった。


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山頂から北東三つ目のピークからは北側の谷の斜面を下る この山で見られる赤い実はツルシキミのみ
道はないが谷に向けて急斜面の歩き易いところを下る 下るにしたがい岩海が続く
傾斜が緩くなると山道が現れる 植林の谷筋の道となり歩き易い
林道跡に出るが倒木が多い 樹林帯の取付、突然前が開け木を伐採中
伐採地の周りは丸裸の台地が広がっている 伐採用の道からの大掛山展望




 [ルート&タイム]

 中国道トンネル(350m)
  ↓0:06
 林道分岐(415m)
  ↓0:04
 植林伐採道分岐(440m)
  ↓0:05
 樹林林道跡(470m)
  ↓0:08
 林道跡終点(490m)
  ↓0:03
 谷分岐(470m)
  ↓0:50
 稜線分岐(780m)
  ↓0:05
 第3ピーク(805m)
  ↓0:12
 第2ピーク(795m)
  ↓0:04
 第1ピーク(805m)
  ↓0:04
 大掛山頂(817.9m)
  ↓0:05
 南ピーク展望所(805m)
  ↓0:04
 大掛山頂(817.9m)
  ↓0:30
 稜線分岐(780m)
  ↓0:33
 林道跡終点(490m)
  ↓0:06
 植林伐採地(470m)
  ↓0:06
 植林伐採道分岐(440m)
  ↓0:03
 林道分岐(415m)
  ↓0:05
 中国道トンネル(350m)

 (注)標高・所要時間は概略参考
   GPSトラックを記載

 


2004. 2.26