広島県東城町  多飯ケ辻山  (1,040.3m)
Part-2
2003. 3. 30
春にはまだ遠いが、備北の名山が望める展望の山に様変わり

多飯ケ辻山展望



多飯ケ辻山は東城町最高峰の山で、遠くから見たらお椀を伏せたような広大な山容の山である。
この山には東城ICから国道314号線を北西に東城の町を通り抜け、比奈の集落で北東に曲がり芸備線を横切って県道を進んで800m位行ったところを左側の標識に従い竹森林道に入る。
林道を先に進んで野田の集落を過ぎ、左に赤茶色の農家が一軒見えると林道の反対側に登山口があり、青い案内標識と登山口の右端にお地蔵さんが立っている。

登山口を入ると広く空間に大きな木のある雑木林のなかで気持ちのよい道が続く。しばらくで右に曲がり少し行くと、この雰囲気も一変し立派な杉が植林された沢沿いの山道となる。
右に堰堤を見ながら登って下り、沢を横切りしばらく沢の右側を行くが直ぐに左に渡る。
沢に沿って登っていくと道は左に曲がり植林の中の道は少しづつ急になってくる。
とごこまでも続く全く展望もない植林の中に道は続いており少々うんざりさせられるが、こんな山登りもたまにはいいかも。
急な坂道も相変わらず同じような傾斜で続く。道は直登から一旦右に曲がって斜面を登り、再び左の北東方向にターンしどんどん高度をかせぐ。
植林地の中なので雑木もほとんど生えていなが、かしこいことにちょっと植林が切れて陽が当たる場所では木々が生えて枝を伸ばしている。
ササが多くなり夏場だとササの中をかき分けて行かなくてはならないところだが、今の時期はササも寝込んで全くそのようなこともなく明確な踏み跡がはっきりついている。
さらに急登を真っ直ぐに登るとやっと昔の道と思われる西から東に続く水平な道に着く。
急な道はここ迄で、後は楽勝。この辺りから暖かくなると色々な花が目を楽しませてくれるところだが、植物はまだまだ眠りについているようだ。



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竹森林道の南側登山口 登山口の左に案内板、右に地蔵さんが
しばらくササで覆われた雑木林が続く 植林の中の登山道
植林の中の中間点の通称亀の甲岩 夏はササで覆われている道も道がはっきり
植林の急登は続く やっとこさ横移動の道になって左折れ



道を左にとりなだらかなトラバース道を進むとやっと植林地が切れて、右側に雑木林が顔を覗かせる。道端にお地蔵さんが倒れかけて立っている。安永と記されているから江戸時代に設けられたものか。お地蔵さんはこのあとにも二つあった。
斜面には残雪がとこどころで見られるようになり、左に営林署の火たばこに注意の看板があるところに下る踏み跡がある。(この道は下山時に使う)
さらに雪を踏みしめながら少し進むと、お宮が石垣の上にある。昔の人はこんなところにまで多くの人が歩いて来ていたのかと思うと感心する。
今は静かに建っており訪れる人も少ないのだろう。相当の年代物のようであるが、裏の本殿は倒壊防止用なのかつっかい棒が何本もしてあった。

山頂にはこのお宮の左横に道がありこれを登る。雪も道に結構ある。
ここから山頂までは夏場は大木等の落葉樹林に覆われているのであるが、今は全く葉がないため別世界を見ているようですべて遠くまでお見通し。道も整備されたのか木段がつけられている。
約5分で山頂に着く。三等三角点がちょっとした広場に鎮座している。樹林に覆われた山頂も葉が全て落ちて、こんなになっていたのかと驚く程周りがよく見渡せる。
この数年でこの山頂は大きく変貌した。南西側の尾根の北から西にかけての樹林が伐採され一大展望台が築かれたのである。案内標識とベンチまでサービス満点。
左手から雪を抱いた福田頭・白滝山・比婆山・猫山・道後山・耳木谷山・鳶の巣山が一望。そして遠く白く、くっきりと大山まで望むことができて素晴らしい展望が開けている。これで、これまでの眺めもない全く味気ない山とは違って、この山の点数も相当上がり登る人も増えるのではなかろうか。
南東方面も一部切り開かれたところがあり、遠く星居山なども望むこともできた。



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登山道脇の地蔵さんは寛永の時代のよう 緩やかなトラバース道には雪が
山頂下にある古いお宮 拝殿裏の本殿にはつっかい棒
お宮の左裏に山頂への取付がある ミヤマシキミの赤い実が唯一見栄えのする植物
山頂は周りの木の葉も落ちて眺めがいい
三等三角点 山頂尾根北東部
山頂尾根南西部 山頂展望所
山頂南西の展望台からの展望(左から白滝山・福田頭・比婆山・猫山・耳木谷山・道後山・鳶ノ巣山)
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道後山・岩樋山展望 猫山展望
比婆山展望 白滝山・福田頭展望
南東方向展望



眺望を堪能したのち下山にかかる。
お宮を過ぎて火タバコの注意看板までは往路を下るが、ここから右に折れて急な下りを下りる。この山のトレードマークの立派な植林が続き、少し下ると一旦水平に左に移動するが雪が道を覆っている。それでなくても草木が伸びていないし、歩く人も少ないとみえ踏み跡も薄いのでよく確認しながら下る。
道は一気に急降下するが、雪溶け水で滑りやすいので要注意。
長い急な下りが終わると道が左右に分かれているが、ここは左に道をとり少し右に左に曲がりながら下っていく。
右斜面を下るようになると一つ沢を横切ってさらに進むと、左にターンして道は林道の終点にくだる。

未舗装の林道はしばらく樹林の中を北に向けて下って行くが、ちょうどフキノトウが開き初めで山菜にするにはもってこいだが自分が料理する訳でもないので見るだけにする。
下るにつれて後ろを振り返ると多飯ケ辻山が眺められ、前方にも周囲の景色が見えてくる。
林道がUターンして南西側に曲がる手前で前方の展望が開け、山頂で見たと同じように福田頭から比婆山・猫山等が一望の素晴らしい眺めが広がる。
これを過ぎるとひたすら展望のない植林の間をどんどん下る。車進入禁止の標識が見えると竹森林道も近い。再び車進入禁止の立て札に来ると塩原の立派に舗装された竹森林道の十字路に着く。
車は登山道側に駐車しているので、ここから登山口まで約25分歩いて無事到着。
同じ山でも違った季節に登ってみると随分感じが違うものだということをつくづく感じた。



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塩原への下山道分岐 少し下ったトラバース道は雪で埋まっている
植林の急な坂道を急降下 植林の中の斜面を下る
前方に林道が見える 林道終点が取付
長〜い林道を下る 林道から振り返ると山頂が望める
登山道沿いのフキノトウはやっと開いたばかり 雑木林にはダンコウバイの花
林道途中の開けた場所は大展望台(左から白滝山・比婆山・猫山)
塩原の竹森林道下山口、進入禁止標識がある




 [ルート&タイム]

 駐車場(625m)
  ↓0:03
 登山口(620m)
  ↓0:08
 沢堰堤横(675m)
  ↓0:39
 水平道左折(980m)
  ↓0:10
 お宮(1015m)
  ↓0:05
 多飯ケ辻山頂(1040.3m)
  ↓0:04
 お宮(1015m)
  ↓0:02
 塩原分岐(1000m)
  ↓0:20
 林道(820m)
  ↓0:25
 竹森林道(620m)
  ↓0:20
 駐車場(625m)


 (注)標高・所要時間は概略参考