広島県安芸郡黒瀬町   (501.2m)・・・・・・
2002. 12. 14
里山といって侮るなかれ、ヤブと倒木に前進を阻まれ苦労の下山

中畑の集落からの前平山展望



この冬のガイドブックにない山は黒瀬町から東広島市方面とし、その最初は黒瀬町の「前平山」とする。
前平山は黒瀬町と安浦町に境を接した山で、野呂山の北の尾根にある501mとあまり標高は高くないが山頂には四等三角点がある。

登山口は黒瀬町の広島国際大学を少し東に行った右側の林道入り口。
しばらく立派に舗装されているが、突き当たって右に曲がるとすぐに荒れた道となる。林道はさらに北東に向けてのび山裾に緩やかな上りが続いている。
まわりは雑木林で、頭上に最近つくられた大崎火力発電所からの送電線をやり過ごすと、左手に送電鉄塔63号の保守道が標識の横から登っている。ここが取り付き点。

よく整備された山道を登っていくと、小木の雑木から雑木林に入り、右にターンし小さな小さな沢を越えてジグザグに登っていくと右側に林道奥からの道と合流し、シダの茂る道を少し登るとすぐに鉄塔63号に着く。
鉄塔からは黒瀬町と直ぐ手前に広島国際大学が広がって望める。まわりの山林を見ると赤い実で染まったタマミズキの木が多く、まるで花が咲いたようである。

問題はここから。この尾根に沿って真っ直ぐ登るが明瞭な道はなく歩き易いところを探しながらの登りとなる。
まずは鉄塔の左上が開けており、ここから踏み跡らしき隙間を確認しながら登る。尾根を外さないよう雑木林のなかの木枝をかき分けながら進むが展望は全くない。
しばらくすると岩が見え始め、さらに進むと植林の林床をシダに覆われた所にくるが右側の歩き易いところを探して登っていくと再び雑木となり岩が所々に見えてくる。
誰かがルート上のところどころに赤いテープをつけいてるのでこれを見つけると安心する。岩場を過ぎてしばらく登ると稜線の道に合流。

ちょうど目の前に町の境界だろか「山」と書いた石標があり、稜線の尾根には立派な道が左右に通っている。
ここは山頂に向け左に道をとり、緩やかな道を一旦少し下って登り返すと切り開かれた山頂に着く。
四等三角点が石に囲まれて鎮座。赤白の測量ポールがそばに立っている。まわりを見てもプレートもなくていいなと思っていたら端の方に一枚あった。
山頂から南に数10m下ると南側が開け、右に前平山の尾根続きのピーク、前方に野呂山、左前方に瀬戸内海と大崎上島などが一望できるのでぜひ行って見る価値はある。



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登山口の県道から林道分岐 舗装は一部あとは細い荒れた林道となる
林道から山道への取付(鉄塔保守道へ) 鉄塔までは踏跡明瞭な登山道
送電鉄塔63号からの北側(広島国際大学方面)展望 鉄塔からは踏跡はほとんどない雑木林
シダの茂った植林内も足場を選んで登る 岩が多い場所通過、道はなし
山頂西側の稜線に到着(町境界石標あり) 稜線にははっきり分かる踏跡がある
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前平山山頂三角点
山頂南からの南側展望(左から瀬戸内海・野呂山・678.9mピーク)
山頂南からの南東側展望(左から前平山尾根、瀬戸内海・大崎上島・下島)
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瀬戸内海大崎上島展望 野呂山展望


下山は一旦山頂に戻り、北東に向けてついた踏み跡を下る。4分程で右に踏み跡があり、正規にはこれを下るのが正解なのである。しかし、真っ直ぐの道の方がいかにもメインらしく付いているものの、これを進んでも途中で行き止まりとmjobin氏は報告されている。
今日はひとつこの道を下ってどこまで行けるか行ってみて、それから先はヤブを漕いででも降りて見ることとする。
分岐から4分で再び右に踏み跡。さらに進むが次第に道は不明瞭になり、ついにシダの壁につきつきあたり踏み跡は全くなくなる。
周りはアカマツを主体とした雑木林で林床にはシダ。歩き易いところを探して下るが次第に倒木も増えてきて歩きづらい。
尾根に沿って下っていくと大きな岩がたくさんあるところに出た。まわりの展望はないが、ここにもタマミズキの大木が赤い実をつけていた。
地図と磁石で位置を確認し、一面シダの中を下り、これが切れると今度は雑木のヤブ。倒木もさらに増えイバラも混じり、これらをナタで切り開きながらの前進で歩き難い。
坂も緩やかになると右に小さな沢が現れたのでヤブをさけてこの中を歩く。しかし、これもつかの間多くの倒木で前進を遮られ、やむなく再び雑木のヤブへはいり少し進むと往路の林道に出た。

やはり正規の下山ルートを歩けばもっと楽に下れたのにと思ったが、これも歩いて見ないと分からない。迷うことはなだろうとの自信はあったものの、でヤブ漕ぎのトレーニングとなったと思えばこれもまた楽しかった。
少し林道を戻ると舗装された道に出て、愛車の待っている登山口まで戻る。

なお、下山ルートとしては本ルートはお勧めできない、夏場だと非常に困難であろう。参考までに正規の下山ルートを地図に紹介(朱記)しておくのでこちらを下山するか、往路のピストンをしたのが良いと思う。南側には山頂から北東に向けて4分下ったところに右へ踏み跡があるのでこれを下る。(下山時間、約30分)



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稜線下山道は途中まで踏み跡あり 踏跡がなくなり岩が多い箇所では歩き易いところを
シダで覆われて田尾根に沿って薄いところを探して下山 シダで覆われた急な斜面を下る
倒木と雑木が多く前進は困難を極める 林道への下山箇所


冬の植物たち
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保守道のヤブコウジの実 鉄塔近くのミヤマガマズミの実
この山で多く見られたタマミズキは実で真っ赤
山頂のナツハゼの実 尾根道のソヨゴの実
悩まされたノイバラの実 登山口の道端に咲くヤクシソウ




 [ルート&タイム]

 林道登山口(180m)
  ↓0:15
 鉄塔63保守道取付(280m)
  ↓0:17
 鉄塔63(365m)
  ↓0:30
 稜線合流(480m)
  ↓0:06
 前平山山頂(501.2m)
  ↓0:04
 右分岐道(220m)
  ↓0:04
 右分岐道(263m)
  ↓0:07
 下山道消失(275m)
  ↓0:07
 シダ岩場(483.2m)
  ↓0:15
 岩海(465m)
  ↓0:05
 林道(483.2m)
  ↓0:12
 林道登山口(410m)

 (注)標高・所要時間は概略参考