広島県庄原市    (815m)
2002. 5. 26
こ日本ピラミッドとして有名な山だが、樹木も植生が豊富で木の観察に登る。

下山道からの葦嶽山遠望




日本ピラミッドといった方がよく知られている葦嶽山。
この地方は朝から晴天だが午後は雷雨の予報がでているがどうだろう。
今日は草本の方は殆ど期待できそうにないが、樹木は種類も豊富で木本の勉強にはもってこいのこの山での植物観察である。
いつも帝釈峡にはよく行く割には通り過ぎてしまい、これまで二度しか足を運んだことがない山なのでまだ新鮮味がある。

県道案内板から野谷登山口までの細い道がまた楽しい。
さっそく今日の目標のひとつ雌雄異株のツクバネが雄花と雌花をつけて咲いている。バイカツツジもまだ花を残しているぞ。アワブキは開花寸前だし、これから先も緑のトンネルが続く。
そして登山口までの数百mはマンサクロードでさぞかし初春は美しいことであろう。

登山口には案内板と駐車スヘースがありここからが本当の登山道。緑に囲まれた沢沿いの道を進むと色々な木々が顔をだす。
ミヤマガマズミ・フジキ・ウラジロノキ・バイカツツジ・ツノハシバミ・ウメモドキ・ダンコウバイ・ナツハゼ・ヤマボウシ・ハリギリ・ノグルミ・ヤブムラサキ・イヌザンショウ・カスミザクラ・カマツカ・シラカシ・ツクバネウツギ・イヌシデ・アカシデ・アベマキ・コナラ・アワブキ・ヤマコウバシ等が次々と続く。
草本はトキワイカリソウ・タチドコロ・オケラ・ヤマジノホトトギス・ミヤマナルコユリ・チゴユリ・キバナアキギリ等目立ったものはなく花も咲いてない。
さらに沢に沿って道は続き、これを登っていくとやがて水は枯れて急な谷筋の道となる。

珍しいことにブナとイヌブナが、そしてコバノミツバツツジ・ダイセンミツバツツジが、またコバノガマズミとミヤマガマズミ等が並んで立っている。それぞれの違いを目で見ることかできて納得。

高度が650m辺りで初めてミズナラが見られ広葉落葉樹も多くなる。
オオモミジ・ハウチワカエデ等のカエデ類やエゴノキ・ハクウンボク・カナクギノキと、なかなか目が離せない。この辺りに多いミズメの樹皮をはいでみるとサロメチールの香りがする。
登るに連れて今日最大の目標のヤマナラシが次々現れる。黒い樹皮に算盤状の突起は少ないものの大木だけに葉はよく見えないが落葉している特徴のある葉からも同定できる。

やがて東屋のある葦嶽山と鬼叫山の鞍部に到着。右へ行けば葦嶽山頂、左に行けば古代の謎を秘めたピラミッド。ここはまずは左に道をとり、ストーンサークルがドメインをつくっている。太古の昔を想像しながら、丁度お腹の虫も泣いてきたので昼食に。目の前を見るとツクバネウツギの白い花、ナツハゼがかわいい花を咲かせている。

一旦鞍部に下って登り返すと葦嶽山頂。途中には珍しいゲンカイツツジ、そしてホツツジ・ツクバネウツギ・ナツハゼ・ソヨゴ・アセビ・アカマツ等をたくさん見ることができツツジの花の時期はさぞ美しいことだろう。

山頂には案内板もあり西に大黒目山・比婆山方面と180度の展望が開けるが、山頂は狭く多くの人は居られない。
なんと驚いたことは、この山頂付近の西斜面に結構たくさんのブナが見られたことである。
こんなとこにでもブナは多いのだ。

なんだか予報通り、空が怪しくなり雷とともに雨がポツポツ降り出した。
こりゃ、ひどくならない内に下りようということで、下山は最近よく整備された灰原コース。階段が多いのがたまに傷だが、これまでの尾根コースに比べると森林浴も結構楽しめ所々で南方の展望も望められてこちらの方がずっと良い。
登山道沿いに咲くヤマツツジが丁度見頃、ヤマボウシが咲き始めており美しい。スノキ・ナツハゼもかわいい花をこれ見よがしに咲かせている。
ここは公園化されているのか、あちこちに登山ルートがあるのはよいのだが、道沿いに植裁されたものが所々にありこれは迷惑千万。自然のままの方が良いのにね。
やがて休憩所と洗面所を兼ねた建物が新たに設置された登山口に到着。これを少し登ると林道に出る。
どうやら雨もひどくならずに済んだようだ。色々な樹木を見て今日の頭の中は飽和状態だが、これまた楽しい一日であった。


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登山口案内標識 沢沿いの登山道
雑木林の登山道 谷筋の急斜面を登る
鬼叫山のストーンサークルの一部 鞍部の案内板
葦嶽山頂からの西側展望(手前大黒目山、高峰比婆山)
山頂案内板 下山道尾根からの南側展望
急斜面を下った下山道 緩やかな下りの下山道




 [ルート&タイム]

 県道登山口入口(420m)
  ↓0:20
 野原登山口(475m)
  ↓1:30
 鞍部(730m)
  ↓0:05
 鬼叫山(800m)
  ↓0:05
 鞍部(730m)
  ↓0:10
 葦嶽山(815m)
  ↓1:00
 灰原登山口休憩所(700m)

(注:観察行いながらの歩行時間)




この山の
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ツクバネ雄株 ツクバネ雌株
エゴノキ アワブキ
バイカツツジ ヤマノイモ
ジュズスゲ ヤマナラシの木肌
ナツハゼ ツクバネウツギ
ヤマツツジ
ミヤマガマズミ スノキ
ヤマボウシ ホウノキ
ヤブウツギ サラサドウダン(植裁か)


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