広島県呉市  鉢巻山 (400,1m)

山頂には戦時中の砲台跡があり昔を偲ばせる樹林で覆われた山

鉢巻山遠望


登山としての鉢巻山は展望もなくあまりお勧めできる山ではないが、呉市内から見たこの山には一度は登って見たい何かがある。
戦時中はこの山頂に砲台が設けられ、現在も残っている林道は当時が軍用道路として整備されたものである。今もコンクリートでつくられた水槽のような構造物も残っている。
この山には登山道としてはこの林道を登って山頂まで登る。南側の山麓には八畳岩と言われる展望の良い岩場があり道はないが木に巻かれたテープをたよりに約20分でここに着く。展望は抜群、一度は行って見たいところである。

この山への登山は二河峡から登るのも面白いが、簡単に登ろうと思えば呉市の斎場前の霊園から取りつくのがよい。今回は植物観察をしながらの二河峡からのコースを紹介する。

[二河峡から呉寿光墓苑登山口]
二河峡の駐車場に車を置かせてもらいここを起点として出発。迫力のある岩で覆われた渓谷を溯上。
左右の岩山もせまった雄大な流れの橋の上から見ながら左岸に渡る。

河沿いを少し上流に登って次の吊り橋、名付けて「滝見橋」を右岸に渡る。
この橋から前方の本流の岩の間から雄滝、右の斜面の岩から落ちる雌滝が眺められる。いまの時期は迫力不足だが雨後は素晴らしい流れに変わる。

橋を渡るとすぐに登りの急な石段が続いている。色々な草木も見られてなかなか面白い。
樹林で覆われた急な斜面にジグザグについた坂道を一気に登っていくと突然舗装道路に。今の道路が出来るまでは主に使われていた県道で、すぐのところに菩薩堂がたっている。

ここから道沿いの植物を観察しながら西に道を進む。所々で右側の渓谷を眼下に見ながら。
これと言って目ぼしいものはあまりないが、結構色々な植物が見られて結構楽しい。

周りをキョロキョロしながら進んでいると道も下りとなってやがて墓地が見えてくる。
右手に斎場、左手に墓苑とあまり楽しめるものではないが鉢巻山に登るにはまずここを通らねばならないので仕方ない。
鉢巻山の山頂も見えてやつと山への登りにかかる。


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二河峡公園PAよりスタート まずは水管に併設の橋を渡る
吊り橋(滝見橋)を渡る 雄滝
雌滝 急な石段の坂道を登る
じぐざぐについた道がコンクリートに変わると 県道に出るて右に
すぐ右下には菩薩堂 鍋土峠まで一本道の県道
昔焼山への主要道からは左手下に二河峡が望める 鍋土峠三差路手前の霊園が登山口


呉寿光墓苑登山口から鉢巻山山頂〕
呉市の斎場の前まで来ても登山口の案内もなく、初めてだとどこから登るのかと頭をひねるかも知れないが、ここは墓苑の入口入り、この中を通って奥に進むと前方に林道が見えてくるのでこの林道にはいる。
以前は一部の車は入れたが道も荒れてしまったからか、今は「諸車立ち入り禁止」となっておりロープが張ってある。

林道に入った途端、樹林で覆われた道となり、足元もイノシシが出没しているのかデコボコが多く歩き難い。倒木や草木も以前と比べて荒れ果ててしまっている。手入れをしないとどこの道でもこのようになってくるのであろう。

草木もこれと言って目ぼしいものはなく雑木林で普通見られるようなものが多い。展望もなく樹林の中の道をひたすら登っていく。

今日の天気は雨のち曇りであったが今にも降りそうな雲で覆われた空、そして時折ポツリポツリと雨つぶも、覚悟していたもののひどい雨にはならず、予報が良い方向に変わったのは嬉しい限りである。

すでに花の時期は過ぎたこの時期、草花は見られる花も少ない。途中の道端に送電鉄塔が見られ、更に進むとコウヤボウキの群落やこの地方では珍しいミヤジマママコナに良く似たママコナが咲いていた。

さらに進むと林道が終わりUターンするように一段と狭い道に変わる。
少し登るとマイクロウエーブのアンテナが、更に進むと砲台跡と思われるコンクリートの構造物のある山頂に到着するが展望は全くない。

水槽のようなものの西側に二等三角点と標柱が鎮座している。
戦時中の思いを馳せる山頂だがなんとも変わりばえのしない寂しい山であった。


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霊園奥に続く林道(旧軍用道路)入口 荒れた道だが旧軍用車道だけに幅は広い
今は倒木がところどころに放置 石垣で斜面を整備されていたところも
左手に孟宗竹林が見られる 所々で崩れたところも
変哲もない樹林で囲まれた道をひたすら前へと歩く ほとんど展望がない中唯一の眺め
途中端にある送電鉄塔 山の廻りにもカ゜スが広がる
幅の広い道には倒木もあるが歩きやすい 林道(軍事用道路跡)の終点
マイクロウエーブのアンテナ塔 山頂到着
樹林に囲まれた山頂の二等三角点 頂上には何やら良く分からない砲台跡のコンクリート構造物

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〔鉢巻山頂から往路を下山〕
下りは往路を帰ったが、山登りの山としては少しさみしい山であったが、植物観察ということも考えるとそれなりに楽しい山である。時期を変えたらまた面白いかもしれない。

下りは往路の登山道を鍋土峠の登山口まで下山した。

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 [ルート&タイム]

 二河峡PA(50m)
  ↓1:30
 :県道・観音堂(80m)
  ↓1:30
 呉寿光霊園入口(220m)
  ↓0:104
 林道取付(250m)
  ↓0:40
 送電鉄塔(320m)
  ↓0:24

 林道終点(390m)
  ↓0:03
 鉢巻山山頂(400.1m)
  ↓0:37
 送電鉄塔(320m)
  ↓0:21
 林道取付(250m)
  ↓0:04
 呉寿光霊園入口(220m)

 (注)標高・所要時間は概略参考 
   観察時間等も含めた実歩行時間記載 



草・木の花・果実
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ヤマシロギク シラヤマギク
ヨメナ゙ ヤクシソウ
アキノキリンソウ ヤマハッカ
ママコナ ママコナ群
イヌタデ オオイヌタデ
カラスノマゴ コウヤボウキ
ヒナタイノコズチ アメリカイヌホウズキ
ヤブタバコ オオオナモミ
コウヤボウキ ヤブミョウガ実
アオモジ実 シリブカガシ実
キズタ実 ツルグミ実
ビナンカズラ実 テイカカズラ虫こぶ


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2013. 10.20