山口県益田市匹見町  大神ケ岳・赤谷山 (1,177m・1,187m)

昔は女人禁制の山だった岩壁の上にたつ信仰の山、縦走して二つの峰を歩く

大神ケ岳遠望


久しぶりの山登りは島根県匹見町の東にそびえる大神ケ岳と赤谷山への縦走である。
なだらかな山が多い中で切り立つ崖が特徴の大神ヶ岳から赤谷山一帯は修験道の歴史を残し天狗伝説が残る神秘的な山だ。
広島と島根の県境周辺の主稜から眺めると、島根県側にひときわ高く特異な形状をした山が大神ヶ岳、頂上部にそり立った玄武岩の大岸壁が露出し迫力十分。

広島県側からは吉和町から八郎林道で三坂八郎隧道を抜けて島根県側に下ると登山口がある。島根県側からは、匹見町の三葛から三坂八郎林道を逆に吉和に向けて登る途中の左側となる。ここがこの山の登山口で車の駐車できるスペースも十分ある。

結構奥深いところである山だが踏み跡はしっかりしており、二つの山頂へはこの道以外にはないので迷うことはないだろう。
赤谷山頂から奥には明瞭な登山道もないようだがいずれの山も展望は開けて中国山地の山々が望める。

[三坂八郎林道登山口から大神ケ岳山頂]
林道沿いの登山口には三坂大明神・山葵天狗社の鳥居がありこれを潜って登山道に入る。
樹林で覆われた急な斜面にジグザグについた登山道を一気に登っていく。緑に囲まれたなかを歩くのは大変気持がよい。

しばらくして通ったミニアーチ木橋はなかなかユニークで面白い。
道が左に曲がって高度を稼ぐと前方に平岩が見えその右側を通ってさらに登る。
約5分で小さな鳥居を潜ると山葵天狗社に到着。少し進むと二つの大岩がつくつた潜り岩の間を抜ける。

潜り岩を過ぎて岩の多い道を登って行くと左前方の木間から岩壁が見え隠れ、高度を上げていくと前方に立ちふさがるように断崖絶壁が覆い被さっている。
ここには第37回くにびき国体炬火採火之地の石碑が立ち三坂大明神が祭ってある祠がある。
周辺はそびえ立つ広大な断崖迫力十分で一見の価値ありということで少し東側に移動してこの素晴らしさを見て歩く。
岩肌の間からちょうど濃橙色をした鮮やかなコオニユリの群落が見られ美しい。

再び三坂大明神まで戻り懸崖下に沿ってついている西側の道を登り尾根道への分岐を真直ぐ大神ケ岳山頂に向かうとしばらくで岩壁上部の岩に到着する。ここが山頂だが三角点はなく山頂を示すプレートが古木にぶら下げられている。
この岩からは南側吉和冠山から西側の赤谷山まで一望できなかなかの眺めであるが少しもやがかかって遠くは見え難いのは残念だった。
岩の上に立って足元を見ると高さにゾクゾクする。


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鳥居のある登山口 右に左に曲がりながら林内を登る
面白いアーチ形手すりの小橋 平岩
山葵天狗社 潜り岩
三坂大明神・くにびき国体炬火採火地 山頂東の岩壁
山頂下の大岩を左に巻いて 赤谷山への縦装路との分岐を真直ぐ山頂に
分岐の案内板 1,177mの大神ケ岳山頂
山頂西側展望、これから縦走する尾根と赤谷山展望
山頂南西側展望(後ろに薄らと見えるのが左側より吉和冠山・寂地山・右谷山など)


〔大神ケ岳山頂から赤谷山山頂へ縦走〕
大神ケ岳の展望を楽しんだ後、赤谷山に向けて縦走をする。

少し下った三差路を右にとり樹林内を走る縦走路を下る。道はよく踏まれており一本道なので迷うようなこともなく歩きやすい。
周りには立派な杉林が続き一旦鞍部まで下る。ここから再び登り道となりピークに向かうが途中からこの南側斜面のトラバースの道になり再び尾根道に戻る。

緩やかな坂道が続き1,170mのピークに向けて登ると右立岩、左ピークの三差路に出るので、ここは左に道をとりに笹原の頂上に着く。
遮るものも少なく周りはパノラマの展望台となっている。
大神ケ岳から今歩いた尾根道、さらに西から北側に連なる山々をしばし堪能した後立岩に向けてさらに尾根道を北西に進む。

すぐに左手前方にそそり立った大岩壁が目に入るとこれが立岩。見ているだけで感動ものである。
断崖横の樹林の中につけられた急斜面の道にはロープもあり楽に立岩の上部に到着。
最上部の岩の上からの眺めはなかなかのものだが、オーハーハングした岩の先から下を見た時は背筋ゾクゾクであった。

ここから赤谷山山頂にはあと150mばかりだが、一旦少し下って登り返すと山頂につながる展望台にでる。ここは後回しにしてまずは平坦な道を真直ぐ樹林に入るとしばらくで赤谷山頂到着だ。
周りは木で覆われ展望はなく、少し切り開かれたスペースに基準点の柱と二等三角点が鎮座、山頂を示すプレートが立木に掲げられている。


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尾根道分岐より左折れし縦装路に 周りの立派な杉林
ピークの左斜面の道をトラバース ササ床のブナ林を進む
三差路に出て左の小ピークの展望台へ 1,170mピークの草地からは周りの展望が開ける
展望台南〜西側展望(左から瀬戸内海の島々、高照寺山、氷室山など)
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尾根道を北に進むと左手前方に立岩 立岩岩上
左側が開けて弥山山頂が一望できるこの下山ルート一番の展望台
立岩のオーパーハングした突先から下を見ると・・・背筋がぞ〜 立岩展望台上部
一旦下って登り返して 雑木林に入ると
樹林の中の赤谷山山頂に到着 二等三角点が鎮座
赤谷山山頂
赤谷山頂から南〜東側展望(大神ケ岳・吉和冠山・寂地山・小五郎山・恐羅漢山・十方山など)


〔赤谷山頂から往路を下山〕
赤谷山頂のササ床の尾根は更に西に続いているものの、はっきりとした道はここまでで無くなってしまう。あとはマニア向けのコースで昔は「くま注意!」の看板が立てられていたが今回はこれは見られなかった。

山頂は眺めもないので早々にUターンして道を少し戻り、山頂手前にある展望のある笹原のところで周りの眺めを楽しむ。
ここは展望できる範囲がこれまでの中で最も広く東側から南・南西側方面まで望むことができる。

下りは往路の登山道を登山口まで下山した。





 [ルート&タイム]

 三坂八郎林道登山口(945m)
  ↓0:30
 山葵大明神(1,100m)
  ↓0:10
 三坂大明神(1,145m)
  ↓0:15
 大神ケ岳山頂(1,177m)
  ↓0:30
 ピーク展望台(1,170m)
  ↓0:25

 立岩上(1,160m)
  ↓0:10
 赤谷山山頂(1,181.0m)
  ↓1:00
 大神ケ岳分岐(1,170m)
  ↓0:50
 三坂八郎林道口(945m)

 (注)標高・所要時間は概略参考 
   休憩含まず実質歩行時間記載



草・木の花・果実
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コオニユリ 岩壁に咲くコオニユリ
オトギリソウ ヒナノウスツボ
スズムシバナ キクバヤマボクチ
ミヤマタニソバ アカショウマ
オカトラノオ ヨツバムグラ
トチバニンジン実 ムラサキマユミ
リョウブ ホツツジ
ヤマアジサイ ヤマアジサイ
ヤマシグレ ハスノハカズラ実
ハクウンボク実 カエデドコロ実
ツリバナ実 ツノハシバミ実
オオカメノキ実 ニワトコ実
ミヤマホウソ実 ツゲ実


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2013. 7.21